タマガムシ(Amphiops mater) |
サイズは3.5mm程度で、水草のよく生えた池沼等に生息しています。(本州から九州までいます。)
生息地の様子 この写真は過去記事の使いまわしです。 |
タマガムシくんはどこの水辺にもいる普通種というわけではありませんが、いる場所ではとんでもない数採れることが多い気がします。大抵爆産しています。この水場ではごく浅いところでツブゲンゴロウや他の小型ガムシ類も一緒に採集できています。そして少し深いところではヒメミズカマキリが沢山採れました。
タマガムシ集結 |
小型のガムシってまあ簡単には同定できないことが多いですが、タマガムシは絶対に迷いません。フォルムが特徴的すぎます。日本国内に類似種はゼロ。というか国内で一属一種。
そしてもうお気づきの方も多いと思われますが、基本タマガムシは逆さ向きに泳ぎます。
逆さ向きに泳ぎます。二度目
水草に掴まっている時はこの限りではないですが。
しかも使う肢は中脚。まさかの中脚。びっくり中脚。
その際前肢は中途半端に上にあげて気休め程度に振っていますが、大抵の水生甲虫が一番使うであろう後肢に至っては伸ばしたままでなにもしていません。後脚、ピーン!
(舵はとってる?という気もしますが。)
中脚という人間目線でみると訳わからないチョイスですが、あの浮遊感のある独特でトリッキーな動きが出来るあたり、ゲンゴロウ達とはまた違った泳ぎのプロだといえましょう。
また、食性に関しては他のガムシ成虫とおなじく雑食のようで、飼育下では水草を食べているだけでなく同居人のツブゲンゴロウ君用のアカムシも食べます。これは私信ですが、自然界でも水草メインにいろいろ食べてるんでしょう。
なお、これも他のガムシと同様ですが、空気は腹面にもしっかり貯めています。ガムシ(タダガムシ等)は触角を水面からだすことで空気を取り入れますが、タマガムシはどうやら水面に逆さに張り付いて腹部末端から空気を取り込んでいるようです。
タマガムシの空気取り入れ |
とにかくユニークなこのガムシ。実は皆さんの身近な水辺にもいるかもしれませんよ。探してみては????この生き物をしっているだけで世界はすこし変わって見えると思います。まずは知ってもらわなきゃね。
まだまだ僕もタマガムシに関して詳しくないのでお伝えできるのはこれぐらいですがまた幼虫採ったり新しい発見があったらお伝えします。
というか有識者の方教えてください。逆に
最後にこのガムシの愛称をお伝えしておきます。
”泳ぐ正露丸”です。
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