2020年12月1日火曜日

IROMTの水生昆虫 その1

 実はここ数日、こんなご時世ではありますが某島のほうに少し調査に出ていました。数か月前から企画自体はありましたが、直前になってコロナ感染者数が急増。今回は不要不急ではないということで決行しましたが、感染防止対策に加え、竹富町からの発熱が出たら連絡する」という旨の同意書やSMSによる一週間にわたる健康観察アンケートに参加し臨みました。はやくコロナを気にせず遠征が出来るようになる時代が来てほしいものです。

今回からは西表島で見ることができた水生昆虫をちょびちょび紹介していきます。
まずは秘宝ゲンゴロウから。

西表島には渓流にいくと写真に写っているような丸いポットホールと呼ばれる穴が沢山あいている場所があります。大きさは大小さまざまで、深さにも差があります。

ポットホールいっぱい
すごくよく滑ってこけた

こういう穴にはエビなどもいるんですが、いくつかの穴で素晴らしいのをみつけました…

秘宝兼国宝

当時の状況
同行者「○○(僕の名前)、多分これゲンゴロウだよね?」
ポットホールの水面でケシカタを見ていたぼく「まじで?」
同行者「黒くて白っぽい帯みたいなの入ってるわ」
僕「そ、それは!!」
「あああああああアトホシィィ!!」

アトホシヒラタマメゲンゴロウ  Plantynectes chujoi

超美麗種。

大きさは5~6mmほど。最初こそ同行者が見つけましたが、その後は別の落ち葉が堆積した浅いポットホールからも多くの個体を発見できました。面目キーープ
けっして大きくはないですが、その圧倒的なカッコよさは個人的には日本産ゲンゴロウのなかでもトップクラスだと思っています。八重山諸島にのみ分布し、上述のポットホールや染み出しなど流水域に生息しています。ポットホール内は薄暗く、今回はライトで照らして探しましたが、ライトにあたって輝くその姿には感動です。黒と白っぽく見えるこの上翅の帯と紋のコントラストが非常に美しく、見ていて飽きません。名前にマメゲンゴロウとありますが、マメゲンゴロウ属でもモンキマメゲンゴロウ属でもなく、ヒラタマメゲンゴロウ属で、国内では本属唯一の種となっています。

というわけで第一弾は秘宝アトホシでした。

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