今日はとある虫の紹介をします。
逆さ泳ぎをするのでこれは腹面が上に来ています。タマが和名にはいっててもう一種背泳ぎするガムシがそういえばいましたね…
ちょっと角度変わっただけ。 |
顔にある黒いM字の模様がキュートさに拍車をかけています。大きさは2mmちょっとです。
さてこのエグリタマくんなんですが、タマミズムシ科のタマミズムシ属のお方。実はこのタマミズムシ科は国内からはこの一種しか知られていません。しかも分布は奄美群島だけ。国宝です。国宝でした。
もう一つ、形態的な話になりますが昆虫の体のつくりというのは学校で習いましたよね。頭と胸と腹に分かれていて脚は六本。みたいなやつです。このエグリタマなんですが、なんと頭部と胸部が半融合しているため、実質的にこの学校で習った常識が通用しないということになっております。すんげえ。すんげえな。
エグリタマは上の写真のような渓流の流れが緩やかなところにある植物の根が垂れて水につかったようなところから多く得られていますが、流木にもいたりします。奄美にいけば「割といる」種類なのかなとは思いますがどうなんでしょうか。
見た目こそキュートですが肉食です。家では冷凍赤虫を目の前でちらつかせると吸います。
あ、この写真ですが、これ交尾してますね。えー…繁殖、やってみたいところではありますが、できるんでしょうか…
というわけで国宝エグリタマでした。奄美の水生昆虫を代表する、いや個人的には奄美の生き物の全体なかでもかなりアイコニックな種だと思います。クロウサギとかルリカケス等々と並ぶぐらいに。知名度こそ低いですがとてつもなく魅力的な生き物です。
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