2019年11月27日水曜日

東北鳥見遠征2019 三日目

三日目突入。朝から生憎の雨と霧。幸い小雨だったので鳥見はできました。
なお本記事は過去最高の情報量でお送りいたします。

ねぐら立ちも霧のかかる中開始。
あれ、このシチュエーションめっちゃかっこええんじゃないの?


かっちょえええええええええ

うおおおおおおおおおおおおお

想像以上のが来てしまいました。とんでもなくかっこよかったです。
近くの電線にこんなのいました。

ミヤマガラス(Corvus frugilegus

去年も見ましたが、今年も見ることができました。嘴のグレー感とおでこの形がイカします。

この絵面もよい…

霧最高。

というかカラス属の属名のCORVUSってめっちゃかっこよくないですか。見た目もかっこよくて属名もかっこいいとかカラスはかっこいいんだぞ。は?

宿に別れを告げ、次に向かったのは海。まさかの海。コクガンを見ようということで海。
というわけで、三陸の海へGO~!

震災で被害を受けた三陸ですが、いざついてみると、川がガッチガチに護岸されていたり、プレハブの建物があったり、「ここから過去の津波浸水区域」って書いてある標識があったり、海沿いを工事していたりで、震災の爪痕を深く感じました。IZ沼・KBKR沼の近辺も先日の台風で被害に遭った地域です。こうやって鳥見で訪れて、ほんの少しかもしれませんがお金を落とし、ちょっとでも活気づけに役立てたのなら幸いです。みんなも、行こう、東北!!

鳥に話を戻しましょう。コクガンは港とかにいるらしいので、とある港に来てみました。
到着してすぐ…

コクガン(Branta bernicla

おーーーおいおいおいおいおいいるじゃんいるじゃん!!
しかもめっちゃ近いし、工事やってる真横で採餌してるし。
これが三陸の力…
コクガンは主に北日本の海岸(湾など)に飛来します。マガンなどに比べるとサイズも小さく、カルガモとあまり変わりません。(60㎝ぐらい)
そう考えると、カルガモってデカいね。
アマモなど海藻を食べます。コクガンの名の通り黒い部分が多く成鳥になると白い首輪みたいな模様がはいる非常にカッチョイイカラーリングです。
にしても、コクガンがここまで近くで見られるとは…

その他にも海沿いの鳥続々。

アカエリカイツブリ(Podiceps grisegena

彼方にですがアカエリ君確認。本ブログでは初登場。何気に見ることができて嬉しい種。

あ、ウだ。どうせカワウやろ。
ん?

ウミウ(Phalacrocorax capillatus)やろ。
こ い つ ウ ミ ウ っ ぽ い じ ゃ ね え か 。

突発企画!ウミウとカワウの見分け方☆~
なんか始まった。

雑。

というわけでベーシックであろう顔で見分けるウミウカワウです。青矢印の通り、嘴の基部の黄色い部分が尖ってるとウミウ、尖ってなければカワウです。もう一つ、緑矢印でしめす通り目の後ろの白色部が斜めになってるならウミウ、平坦ならカワウです。なおカワウっぽいウミウ、逆にウミウっぽいカワウも存在します。なので上の同定形質はあくまで参考程度に。そんなのどうしろっていうんだよ。
「川にいるからカワウ、海にいるからウミウ」もダメです。海沿いにもカワウは普通にいるし、内陸にウミウがいることだってあります。MYK島の大路池にはウミウが毎回いるぞ。全個体が識別できるわけではありませんが、皆さんも是非チャレンジ。今回あげた写真の個体はしっかりウミウしていたのでウミウと判断しました。

コクガンさんの近くにチドリが。一瞬こっちーかなと思いましたが…

イカルチドリ(Charadrius placidus)さん?!
????
何故イカルチドリさんが海辺に?基本は河川にいるもんじゃないの?しかも一羽でポツンと…しかもこのイカルチドリさん、体ぼモフモフ感が若干コチドリチック。ですがアイリングは明瞭じゃないし、足は海藻に隠れていてわかり辛いですがスラっと長め、嘴はコチドリより長いです。
別アングルから。

おん、やっぱりイカルやろ。
自己満足。
イカルチドリです!!!!!!
満足!!

しっかり見ておいて正解でした。海にもイカルチドリっているんですね…たまにあるんでしょうか。教えて有識者。

なぜか逃げないウミネコ君。(別にケガしているわけとかではない。)

ウミネコ(Larus crassirostris

悪役顔ですね。かっこいい。なんで逃げないのよ…

こっちみんな。

ウミネコさん!?いいんですか?!

でっけえカモメいるじゃん。カモメ、魔界だからわかんないんだよなあ。
セグロカモメかなあ…あっ、違うわこいつ。

ワシカモメ(Larus glaucescens)だよね?アナタ。

嘴の感じといい、初列風切の色がグレーなところといいまず間違いなくワシカモメでしょう。カモメ、わかんない!!!!
一応もう一枚。

ワシでいいやろ!!!!
わしはワシカモメだとおもうのじゃ

合ってる、合ってるんだろうけど自信がでない。これがへっぽこ鳥屋の性。
海最後の写真は港を泳ぐコクガンさんで。

いかにも三陸っぽい絵面。イイナァ…

午後は再びKBKR沼周辺に戻って最後のねぐら入りをみることに。
相変わらずノスリ多し。

ノスリ(Buteo buteo

ノ ス リ 君 本 遠 征 記 事 皆 勤 賞

ノスリ君まあかっこいいからね。何回でも載せられます。
葦原にいたのは…

オオジュリン(Emberiza schoeniclus
あ、オオジュリンさんだ。お久しぶり~。
ん?

既に面白い
あっ。

ふふふ
超低画質
め っ ち ゃ み て き て た。

なんかすいません…オオジュリンさん…
ねぐら入り直前、電線に止まる一羽の猛禽。
あのサイズ感はもしや…

コチョウゲンボウ(Falco columbarius)

コチョウゲンキターーーーーーーーーー!!!!!
しかもオス!!!はいはいはいはい始まってますよコチョウゲンタイム!始まってんなぁ!!
今回も、去年もなんですけど、コチョウゲンをじっくり見るチャンスには恵まれていなかったので非常に嬉しい限りです。
コチョウゲンボウは個人的には日本産ハヤブサ科では最もタイプな種でして興奮が収まりませんハァハァ。久方ぶりの出会いです。(一年ぶり?)オスをしっかり見るのなんかほんとに久々だと思います。最初にコチョウゲンを見たのはWTRS遊水地のウォッチングタワーに登った時で、背面の青灰色が鮮烈に記憶に残っています。この生き物最高じゃないですか、オスは特に腹面のオレンジと背中の何とも言えない青っぽい色が絶妙で、派手になりそうな組み合わせなのに派手じゃないあたりが最高です。それでいてキジバトよりも小さいキュートなサイズ感とお顔の可愛さと猛禽のカッコよさを兼ね備えたとんでもない鳥です。

あああああああああああああああああ

あああああコチョウゲンと目が合ったよおおおおおおお
ファンです。食べてください。

凄い遠い位置からでも鳥はしっかりこちらのことを見ていますね。こればかりは人間は叶いっこありません。
もう夢中です。メロメロです。ねぐら入り始まってますけどなんかもうコチョウゲンが素晴らしすぎてコチョウゲンばっか見ています。


ガンねぐら入りバック
ふぉおおおお
流石にねぐら入り見ないのはアレなので、コチョウゲンにお別れして本遠征ラストのねぐら入りを見ます。
朝と同じで霧が出てきて幻想的だぞ!!

最後まで圧巻。ただただその一言に尽きます。

ああ、この景色もまたしばらく見られないんだなぁ

なんだか感傷的になってしまいました。いや、非日常から日常へ連れ戻されますからね…
この光景は絶対に後世に残さねば…我々の使命でしょう。
この記事を見て少しでも興味がわいた皆さん、是非足を運んでください。上のコメントの意味が分かるはずです。
あと、ずんだシェイク美味かったです。(突然)
なんと本遠征、同行者にまとめて頂いたんですが、自分でもやれ三日で85種見ることができました。
同行して頂いた皆さん、ありがとうございました。めちゃくちゃ濃い三日でした。楽しかったです。


また来年来ます。その時はまたよろしく。東北。


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