2018年6月28日木曜日

ヤマビルに襲われる男

あ、そういやこの前記事にしたガムシの卵嚢は無精卵ぽいっす。はい。


今日は山に行っていたんですが、その山には「ヤマビルに注意!」の看板が。嫌な予感しかしないけど突入。「オオルリのさえずりが神。」とか言ってたら案の定ヤマビルに包囲されていました。あまりの数の多さに萎えたので一時退却を決定。長靴を登ってきているヤマビル数匹。ひとまず排除。落ち着け。まだ吸われてはねえ。地面がコンクリのところまで退避完了。長靴の外、中ともに良し。帽子、良し。服、良し。あ、そうだ、樹から降ってきたのがリュックに付いてるかもしれねぇ。見ておこう。
リュックを降ろす。
ん?手に違和感がありますねえ。

あっ

あああああああああああああああちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

なんだよさっきまで手にいなかっただろ!リュックについてたのが降ろしたタイミングで移った?あああああああ

ヒルジンこのやろおおおおおおおおお



ところでヤマビルは近年個体数が増加しています。
哺乳類が増加し、里山や住宅地に降りてきて、それにくっつくヒルも増え、人への吸血被害も増加。原因は人間です。山や哺乳類の管理が甘くなった。上にも書きましたがその結果人間への吸血被害が里でも出ています。ツケが回ってきています。今後我々は山を、野生動物をどう管理すべきなのか。今回のヒル事案がその問題を再考する良い機会となったのは間違いありません。

ふくがんきれーーい


知人がゲット。自分で採れ


ヤブヤンマ(Polycanthagyna melanictera)
ふくがんきれーーーーーーーい


2018年6月26日火曜日

後肢長っ

なーんか大きめのサナエトンボがとんでんだよなあと思ったら。
コオニヤンマ♂(Sieboldius albardae)

いいですねえ!かっこいいですねえ!うるさい

この後肢めちゃくちゃ長いのと体のわりに頭が小さいのがアンバランス感あって好き。
コオニヤンマはヤンマと名前がついているものの同定の魔界サナエトンボの仲間です。
しばらくしたら知人がゲット。
コオニヤンマ♀
オスより胴体が太くがっちりしてる感じですね。

お顔
いええええい複眼離れてるううううううう!
(意味不明)

2018年6月23日土曜日

シマゲンを6月中に見ておきたい採集会。

あー、今年まだいつものポイントにシマゲンゴロウ(以下シマゲン)みにいってねえな~
ということで、知人三名を巻き込みシマゲンは今年も出てるのか確認してきました。



※筆者は荒んだ心を水路で癒しています。そこまで荒んでるのが問題
結果から言えば、まあ普通にいました。ヨカッタヨ。

シマゲンゴロウ(Hydaticus bowringii)

お顔拝見たーいむ
んんんんんんんんほおおおおおおおおおおおおおお
かわええのおおおおおお

ひとまず僕は二匹お持ち帰りです。
ナツアカネとか羽化したてみたいな個体もめっちゃいたし、ヤマカガシもいたし、ゲンゴロウに関してはまあシマゲン以外はツブゲンゴロウ、コシマゲンゴロウ、ヒメゲンゴロウ、ハイイロゲンゴロウ、チビゲンゴロウ(ツブゲンより後が全部ド普通種という事実)
あとコガムシとガムシの小型種ですかねごめんなさいガムシちゃんとみてません。
アメリカザリガニとウシガエルをちょくちょく目撃したりするので不安だったのですがシマゲンはいたし見るべきものは見たのでまあいいんでないですか。

2018年6月21日木曜日

ゲンガムの違い

この前記事にしようとか言ってた気がするのでゲンゴロウとガムシの違いを簡単に説明しようかと。

クロゲンとガムシ(使いまわしのひどい写真たち)

違いその1:そもそも分類が違う。
ゲンゴロウもガムシもコウチュウ目ですが、ゲンゴロウはオサムシ亜目、ガムシはカブトムシ亜目になります。結構違うんですね。

違いその2:食性が違う。
ゲンゴロウは幼虫成虫ともに肉食です。(コツブゲンゴロウ科は餌結局どうなってるんでしょうね?有識者の方助けてください。)、ガムシは幼虫は肉食ですが、成虫は雑食になります。(基本的には水草食ってますが死骸なんかもたべるので)

違いその3:泳ぎ方が違う。
ゲンゴロウはかなり遊泳に適した体つきで、後肢を使ってスイスイーととても上手に泳ぎますが、(ムカシゲンゴロウ科とかってどうなってんすかね?)ガムシはすべての脚を使ってわちゃわちゃ泳ぎます。(そこがかわいい)
要はゲンゴロウが泳ぎが上手くて、ガムシが下手ってことです。

違いその4:酸素の取り入れ方が違う。
ゲンゴロウは腹部の先を水面に出し、取り入れた空気を腹部と翅の間に貯めて、気門で利用しますが、ガムシはこれに加え、腹部下面にも空気を層を作っていて、空気の取り入れ方も触角を水面から出す、という方法です。

成虫の主な違いはこのあたりでしょうか。他にも形態の違いや産卵様式の違い、幼虫の違いなど違い自体は無茶苦茶あるんですがひとまずここまで。幼虫の違いなんかまた紹介したいですね。
まあゲンゴロウとガムシって似てるようで全然違うんだよって分かって頂ければ幸いだす。


2018年6月19日火曜日

クワガタつんつん男爆誕。

今日の朝、最寄り駅の天井にコクワガタがくっついていた。
それなりのサイズだった。
かっこいい。とりたい。
手元には網の柄がある。
朝も早く人がいない。
網でつんつんすることにした。
「落ちてーー」としゃべりかけていた。
しかし落ちない。
しばらくすると電車の時刻が間近になり人が来た。
僕をものすごい目でみていた。詰んだとおもった。
電車も来るし諦めたら、少し階段を上がった先の天井に立派なノコギリクワガタがいた。
ちょーかっこいい。でも時間的に諦めた。帰りに期待した。

帰ってきた。コクワはいなくなっていたが、ノコギリは更に高い位置に上がっていた。
網が届くか微妙な位置だった。
同じ電車に乗っていた人が全員駅を出たのを見計らって、網でつんつんしようとした。
数センチ届かなかった。
泣いた。












写真ない記事がこのザマである。

2018年6月17日日曜日

名前がまんま

オリーブについていたゾウムシ。

オリーブアナアキゾウムシ(Pimelocerus perforatus)
ゾウムシ感のある姿勢

ネズミモチとかも食害するようです。日本固有種なのに海外からのオリーブを食害しちゃったので害虫扱いになったとか。和名もそのせいでオリーブアナアキゾウムシに。(アナアキは幼虫が羽化の際に幹に穴けるからなのかな。)どストレートなネーミングですねえ。恒例のお顔拝見。

好き。


2018年6月12日火曜日

ガムシ卵嚢

先日、採集したガムシを知人に譲渡したら(一匹です)なんか卵嚢つくっちゃったらしく、受け取ってきました。ガムシを譲渡するという狂気。
そもそも「なんだよガムシって。」っていう人、ガムシってのはね、簡単にいうと水生昆虫だけど、泳ぎが滅茶苦茶下手で、基本的には水草とか食ってるとってもかわいい甲虫なんだよ。(ゲンゴロウとガムシの違いはそのうち記事にします。多分。)
ガムシ(Hydrophilus acuminatus)
相変わらず写真がクソ
今回卵嚢作ったのは写真のガムシ(タダガムシとか呼ばれたり。)です。成虫はマックス40mmという大きさになります。幼虫も終齢で70mmとかになる恐怖。

んじゃ実際にガムシの卵嚢を見てみましょうか。
この白いのです。
このようにガムシは水草で包み込むようにして卵嚢を作ります。ゲンゴロウとは大違いですね。今回は成虫の餌としてあげていた”増えるわかめ”に作ったようでわかめの強度の問題と輸送時の揺れもあって包んでいるわかめが崩壊してきています。一応卵嚢本体は丈夫なようでしっかりしています。増えるわかめに卵嚢作ったのが最高にシュール。
この突起。これは呼吸管です。
さてこの卵嚢、孵化するんでしょうか。ガムシの幼虫のメイン餌って貝なんですよ…。
孵化したらまた報告します。


2018年6月10日日曜日

シマコシマ横顔対決

果たしてこの記事に需要があるのかはわからないですが僕の自己満足で。

シマゲンゴロウ(Hydaticus bowringii)

コシマゲンゴロウ(Hydaticus grammicus)
結論:どっちもかわいい。なんだよこの記事

2018年6月5日火曜日

関東で水昆を採りたい遠征

最近ゲンゴロウ成分が不足していたんで、先日、関東某所にナミゲンゴロウとタガメを狙いに行ってました。
いやーまあ結果から言うと大逆転ですよ。

6月2日、3時間かけてナミゲンが目撃されているとある地点へ。
僕の場合、Googleのストリートビューを使ってよさげな地点を探したりします。(便利な時代だぜ)
このアタックの前日にかなりよさげな水路を発見し、意気揚々とそのポイントへ。しかしここで水路に異変を察知。
ん…?
三面こ”ん”く”り”
悲劇です。しかもこれつい最近コンクリを入れたっぽいし。
この新しいコンクリ水路を僕は色から、
絶望の白(Hopeless White)と呼んでいます。※呼んでいません
ただ周りにはそれなりの素掘りの水路はあります。ただ抽水植物が田んぼ、水路ともにほとんど生えておらず、ナミゲンが産卵できない環境で厳しめ。(ナミゲン始め大型種はオモダカなどの抽水植物に卵を産み付けます。)
荒んだ心は癒せるレベルの良水路。
ただ、やっぱり飛んでる虫は普通に面白く、オナガサナエやムカシヤンマなどが目撃できました。鳥もサンコウチョウやオオルリが鳴いているし、非常に幸せ。今日の目標を忘れかけていましたが気をとりなおしガサガサ再開、すると奥から自転車に乗った地元民の方が。
僕:こんにちはー(挨拶はフィールドでの基本!)
地元民の方:こんにちは。君は何を採っているの?(この間自転車に乗ったまま。)
僕:ゲンゴロウです。
地:ふっ(鼻で笑う音)
僕:(えっ、なんで僕いま鼻で笑われたの。)
地:ゲンゴロウねえ最近はみないねえ自転車が通り過ぎてる感を出したい
結局自転車を止めることなくノンストップでとてつもなく悲しい一言を言って去っていきました。なんで鼻で笑ったんですか。
この一言により僕は諦めがつき地元に帰ることに。
意気消沈もいいところ、結局コシマゲンゴロウとヒメゲンゴロウとタイコウチしか目撃してねえし。

しかしここから大逆転劇が始まります。
帰路についていると知人から、今日の夜タガメを某所に探しにいくのでこないかとの連絡でした。神か。持つべきものは友であります。もちろん行くと返事をして、急遽夜の部が開催されることになりました。(誘っていただき本当にありがとうございました。

ポイントに到着。開始早々コガムシがうじゃうじゃ田んぼを泳いでいます。ミズカマキリとも野外では久々の遭遇。ときどき見られるカエルの死体。犯人はどう考えてもタガメ
アメリカザリガニの姿は全くありません。これはいると思った矢先、田んぼにとてつもなく大きな影が!(もう興奮しまくっています。)
タガメ(Kirkaldyia deyrolli)
ああああああああああああああああああああきたあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!
しかも立て続けに4匹。素晴らしすぎるだろ!んでなんだこの存在感は!かっこよすぎるだろ!
このタガメとの出会いの後も水昆祭り状態が炸裂。クロゲンゴロウシマゲンゴロウガムシなど最近で希少になった奴らが続々と登場。残念ながらナミゲンこそ採れなかったものの、大満足もいいところ。このあとタガメはワンペアのみお持ち帰りで他2個体はリリースしました。
ミズカマキリ(Ranatra chinensis)
かっけえええええええええ

成果。すんばらしい。
というわけで大逆転である!!
締めくくりが雑。