2022年10月22日土曜日

遠出3日目 もうだいたい満足

 晴れです。朝から暑い。とりあえずは同行者ずの虫捕り支援。ハチとったり、ちょうちょ採ったり。その間僕が「ツマベニ来た!」とか「はいツマムラサキマダラ!」とか叫んでいました。うるさい。


手すりのキノボリトカゲ

よく考えたらこの状況、本州では考えられない状況な訳で、帰ってきて冷静に見ると南の島らしい写真だよなあと思います。

全然ピントが合っていないヒメトンボ。

ヒメトンボ、カワイイので好き。
なんだかんだかなりちょうちょがいる場所を当てたりなんだりで大盛り上がり。オオゴマダラ君がでかすぎ。

午前中のシメは某アメンボ探しへ。実は前回時期の問題で幼虫しか見ることができませんでした。

ポイントへ到着…日陰にできた水たまりに…うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああいるううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう


ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


かっこいいよ!!!いやもうかっこいいとかいう次元をこえてるよ!!!!やっべええええええええええええええええ


おっほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおhっほっほほっほっほほほhhっほお

ハア…ハア…すいません発狂してしまいました。
シオアメンボ(♂)


シオアメンボ(♀)

いやカッコ良すぎだろ!!!!!!!もう説明とかいらなくないですか?かっこいいから良くないですか???かっこいいアメンボです。以上。よくないです。

シオアメンボはそのルックスから当ブログの訓練された皆様なら「ウミアメンボかえ?」と思われるかもしれませんが、ウミアメンボ属ではなくシオアメンボ属だったりします。ウミアメンボ亜科なのは変わりないんですけどね。波のおだやかな入り江などに生息し、分布は本州、九州、対馬、南西諸島(沖縄島)なのですが、いずれも局所的に分布するかなり稀な種となっています。長崎県では採集が条例で禁止されている点にも注意です。環境省RDBでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)です。南西諸島では近年になって産地が発見され、九州などで見られるシオアメンボよりも若干小型で色が薄いことが知られています。
今回の産地では干潮で潮が引いたところにできた日陰の水たまりに夥しい数を見ることができました。眼福とかそういうレベルじゃないです。

というわけで大満足の午前中終了。なんかもうだいたい満足なんですけど。
昼飯を食って、次のポイント…の前に古宇利大橋の近くに寄ったので眺めていくことにしました。

古宇利大橋とカエル岩と古宇利島

当ブログ中の人は景色のいいところとかに突然寄りたくなる性を持っているので、展望所とかあるとすぐ行きたがります。なんかよくわかんないですが橋とか好きだし。ちなみにこの後何の意味もなく古宇利島を一周して帰ってきました。こういう遠征。

次は某アシブトメミズムシを求め以前採れた海岸に向かうことに。途中で最北を通るので…


寄ってきました。沖縄島最北の辺戸岬。与論島が見えた。虫採りをしろ。

なんだかんだやって夕方に到着。が、軽石がかなり陸側に来ていて、捜索が困難に。なんとか2個体を確保したら暗くなってきたので撤収。

アシブトメミズムシ
この個体は今回採ったものではないです。

基本的に虫採りは下手なのですが、アシブト君だけはなぜか見つけられます。(慣れれば誰でも割と出せるようになるものなのかも知りませんが。)

すっかり夜になってしまったので、林道でも流すことに。

ハナサキガエル。

ご当地ガエル達を堪能しつつゆっくり某カエルがいるというポイントへ。

ナミエガエル

うおおお!!!いるじゃん!!いるいる!!!ナミエガエル!!瞳が菱形なのがチャームポイント!!沖縄島北部にしか生息しません。水場に潜って顔だけだしていたりします。最高か?ちなみにオキナワオオミズスマシは沢山泳いでいるし、目の前には大きめのマツモムシ…ん、大きめのマツモムシ?ええええええええええええいしゃああああああああああああああああああああ

オキナワマツモムシ

でたああああああああああっ!!炎のマツモムシ!!
国内では沖縄島のみの分布!!でも海外ではなぜかアジアに広くいるらしい!!どういう分布だよ!!しかしこんなん絶対好きでしょ?というルックス。好きです(告白。)

ナミエガエルやオキナワマツモを堪能し、葉っぱに乗っていたキマダラマツムシを見つつ今日のところは帰路へ…

キマダラマツムシ(マダラコオロギ)

アカマタ

といってもそんなにすんなり帰れるわけもなく、途中でアカマタに出会ったりして楽しみました。なんか一番見かけるヘビなので「アカマタか…」みたいに言いがちですけど、とんでもなくカッコイイヘビですよね。

はい3日目終了。満足。4日目に続く。あと見たい水昆は某ガムシ一種…

2022年10月9日日曜日

遠出2日目 満足感

 先週に引き続きOKNW本島遠征の続き。前日は到着が遅かったので2日目とはいえ実質1日目です。

※なお、いつも通りですが、虫に関しては興奮して現地での写真を撮り損ねているものがほとんどなので、白バックで紹介します。ごめんなさい。

この日は昼前ぐらいにさらに同行者2名が到着するとのことなので、昼までは2名で動きます。本日参加の2名は生き物目的で南の島に来るのは初とのこと。主催者がコレなので来るべき遠征間違えてますよ。

とりあえず午前中干潮らしいので、合流までの間は海に行くことに。目標は三大サンゴ半翅で落とせていないサンゴミズギワカメムシとサンゴカメムシ。特に今回はサンゴミズギワの記録があるところを教えてもらったのである。

現場に到着。磯遊びやシュノーケルのスポットとしても有名(?)らしく、朝から結構な人がいて、親子で磯遊びを楽しんでいたりしていました。その中岩礁をひたすら見つめたり飛び回る虫を追いかける不審者が参戦。到着して5分。岩礁を見続けていると、赤い眼をした極小のムシを発見。これは!!!!!スウウウウウウウウーーーーッ(吸虫管を押し当てて逃がすまいと鬼の形相で吸う音)


サンゴカメムシ

き、きちゃあああああああああああああ!!サンゴカメムシ!!!ちいせえ!!1.5 mmないぐらい!!ルックスがすごい。ぱっと見甲虫にも見えるけどよく見るとカメムシ!!なんじゃこいつ!!翅の膜質部がない!!!ぴょんぴょん跳ねる!!

開始早々良いものをゲット。次はミズギワのほう…と岩礁を飛び回る虫を見続けるものの、全てハエ…うーーーん。

オキナワシロヘリハンミョウ

同行者が「ハンミョウとれた」というので見せてもらったらオキナワロヘリハンミョウ。縁取りの白がカッコイイですね。まさに海岸の岩礁を住処にするようです。

しかし探せど探せどサンゴミズギワは見つからず…。サンゴカメムシは更に一匹確保。
岩礁を舐めまわすように見ていたら、2 mmぐらいの甲虫が。

ババチビドロムシ

おっ!!ババチビドロムシ!海岸の岩礁にいるチビドロムシです。かわいい。こやつもよくジャンプします。みんなよく跳ねる。

その後もミズギワを探しますが、見つからず…タイムアップ。三大サンゴ半翅コンプへの道は続きます。まあでもサンゴカメムシを見つける目は獲得したので大収穫でしょう。

昼前になったので到着した2名を回収。メンバーが揃いました。午後はとりあえずサンプル虫を採らせてくれえと、以前採れたポイントに向かって北上することに。途中昼飯も兼ねてやんばるの道の駅「ゆいゆい国頭」へ。


や ん ば る 邪 神 像

ゆいゆい国頭といえばヤンバルクイナの邪神像。(※失礼ながら勝手にそう呼んでいるだけです。)このなんともいえないユルさが最高に好きです。

オオウナギのゆいちゃん

道の駅内ではオオウナギのゆいちゃんが飼育されています。オオウナギ、デカい個体は恐怖を覚えるサイズですよね。以前来た時にオオウナギ好きな友人がこの水槽で興奮していたのを思い出しました。さて昼飯を食っていざ採集へ。(くんじゃん豚丼おいしかったです。)

とりあえずサンプル虫を採ることに成功したのでほっと一息。
みんながちょうちょとか採ってるので道端にいたアオカナヘビ君と遊びました。

アオカナヘビ。あんまり青くない。

ここでスコールに降られたのでポイント替え。下山してちょっと川へいこうという話に。
以前も行ったことのある川ですが、時期は違うし楽しいやろ。川に降り途中、砂地をぶんぶん飛び回る甲虫が。お、オキナワハンミョウ!
オキナワハンミョウ

すんごい綺麗。知ってたけどすんごい綺麗。本州とのハンミョウとは別種らしいですが、詳しくないのでどこがどう違うとかよくわかっていません。

川へ降りて川虫をみたりアマミアメンボやシリケンイモリと戯れたり。徐々に暗くなってくるのでそろそろ出るか…?と思った矢先、ふと思い立って「なんか甲虫浮いてこねえかな~」と河川岸の砂をぐりぐりすると、オキナワシジミガムシが。あ、これはオキナワミジンやリュウキュウツタヒラタもいるかもしれねえと確信し、「5分でいいからやらせて!」とやりだしたら1名が「あ…これ…。」というので見てみたら…。

オキナワミジンダルマガムシ

うっひょおおおおおおおおおおおおお!!でたああああ!!
1 ミリないぐらい!!アマミミジンダルマガムシの亜種です。いっぱいいるし!!最高か??????おい最高か???

そしてもう一種!!

リュウキュウツヤヒラタガムシ

りゅ、リュウキュウツヤヒラタァ!!
何気に初採集で嬉しいです。色が明るくて綺麗!!

正体不明のチビミズムシ。

そして図鑑でも触れられているアマミコチビミズムシ似の未記載種らしい誰か!!白黒でお洒落。

と、なんだかんだ大盛り上がり。
5分とかいいましたが、30分やってました。同行者の皆さんは突然岸際をかき混ぜだして1ミリとかのムシを手に乗っけて喜んでいる成人男性を見てどんな感情を抱いていたのでしょうか。引かれてそう。全編通してこういう採集の遠征についてきてしまったんやで。

暗くなってきたので夜の部。この日の夜は休耕田を見たりすることになり、とりあえず以前いったポイントへ。
チビヒラタガムシ。頭が黒いのがかわいい。
本州で採ったことない。

タマケシゲンゴロウ。きれい。かわいい。

アカヒラタガムシ。かっこいい。しぶい。でかい。

タイワンセスジゲンゴロウ。
リュウキュウセスジと双璧をなす南の島代表セスジゲン

この他にも甲虫はゴマフガムシ属の誰か(未同定)やルイスヒラタガムシ、ウスイロシマゲンゴロウやツヤコツブゲンゴロウ、サビモンマルチビゲンゴロウなど色々見つかりました。決して珍しいのが採れているわけではないですが、いかにも南に来たことを感じられる面子で大変満足です。とまあ結構色々見られたので、このままのノリで某クソデカミズスマシを見に行くことに。


沢に到着。ちょっとした淀みを見てみると…。

オキナワオオミズスマシ

ででででで出た~!!クソデカミズスマシだ~~~!!20 ミリ近くあります。
与那国にいるタイワンオオミズスマシの亜種で、こちらのほうが若干体高が低く、シュっとした印象です。カッコよさの塊ぃ!!これが群れて泳いでいるのは全人類一回は見た方がいい光景です。理解が追い付きません。

そんなこんなで2日目(実質初日)が終了。満足感がもう尋常ではないですが、まだしばらく続くんじゃ!!3日目に続く。

2022年10月2日日曜日

遠出。~序章~

 遠出してきました。メインは一応サンプリング。今回はOKNW本島です。夕方の便で飛び立つ予定でしたが、飛行機が40分ほど遅れることに。レンタカー屋に遅れる旨を電話したりなんだりとドタバタでしたが、飛行機から見る夕焼けが非常に綺麗でした。

上から夜が降りてくる感じ

遅れこそしたものの、無事到着。南の島のムシっとした空気を浴び遠くへ来たことを実感します。良い。

レンタカーを借り中部の宿まで走らせます。今晩は軽く近所の山を流してみようということに。途中良さげな染み出しがあったのでしばし観察。

リュウキュウカジカガエル

リュウキュウカジカガエルのおチビさん。可愛いがすぎます。樹上から聞こえてくるリュウキュウコノハズクの鳴き声がまた大変に良いです。南の島に来ました感爆増です。この染み出しはなかな優秀で、サンプル虫の確保もでき、かつツツイナガレカタビロアメンボも沢山見られました。


ツツイナガレカタビロアメンボ
酷い写真

ツツイといえばちょっと前までイマイチ採り方がよくわかっていなかったんですが、正直小規模な沢とか染み出しでも結構見られることが発覚してなんで過去の自分は苦戦していたのかわかりません。この日は湿った岩盤の上を爆走している姿も見ることができました。

他にもマダラミズカメムシやウスグロヒラタガムシ(?)が見られ、気付けば夜11時半に。染み出しで死ぬほど楽しめる人。「ナイス染み出し!!」
とりあえずまあ今日はこんなもんでいいでしょうということで宿に戻りました。まだまだ序章。本番は明日からです。