2021年8月29日日曜日

こわい。ゆるして。

 先日twitterでちょっとウケが良かった虫。


アカハネナガウンカ

この時期イネ科の植物で見られるイカしたルックスのハネナガウンカ。オレンジ!!「カ」って名前には入ってますけど、ハネナガ「ウンカ」なのでカメムシ目です。翅とかめっちゃかっこいいんですが、真骨頂はその顔。


めっちゃ見てくる。

偽瞳孔のおかげでめちゃくちゃ熱い視線を送られているように見えます。



すいませんゆるして。


そんな目でみないで。


こわい。ゆるして。
こんなクソ記事ばっか量産するブログ主を許すな

2021年8月22日日曜日

メミズムシ

 メミズムシ君を撮影してみました。

泥で湿っている感じのところによくいるメミズムシ。メミズムシ科は国内からこの一種だけです。走ったり、パッと飛んでまた降りたり。そういう動きのイメージが強かったので撮影し辛そうと思っていたんですが割と簡単に撮らせてくれました。
にしてもルックスが超好みです。この胸部の側縁が黄色くなっているところとか、ほんとはよく見るともうちょっと背面が茶色味を帯びるんですが、写真では微妙になってしまいました。ヘタクソ。あとこの各所に散りばめられた青がなんか絶妙ですよね。青すぎない。ちょっとグレーっぽいというか。こういう色すき。


ちょっと前方から。顔つきはいわゆる宇宙人顔ですね。宇宙人みたことねえけど。
大きさは5mm程度で、カタビロアメンボとか見た後だと「でけえ」ってなります。幼虫が泥を背中にのっけて生活するかわいい奴なので、写真撮ってきたいなと思います。派手ではないので野外で目立つタイプの虫ではありませんが、かなり好きです。メミズムシでした。


2021年8月15日日曜日

ウミアメンボ資料

 雨すぎる。あまりにも雨すぎる。いい加減にしてほしいですね雨。さて先日の台風と今回の風でウミアメンボを拾われた方がいらっしゃるかと思いますので、個人的な復習も兼ねて三種の比較画像を作りました。あくまで素人のつくったものなので参考程度に。ご自由にお使いください。

標本が雑とかいってはいけない


参考にならなそうですが生きている時の画像も置いておきます。ツヤウミは分かりやすいですね~。



それでは皆様良いウミアメンボライフを。(????)

2021年8月8日日曜日

艶海

昨年、当ブログに外洋に生きるウミアメンボが強風で漂着した際の記事を書きました。(外洋のウミアメンボについてはこちらで詳しく書いているのでどうぞ。この記事はすごくうるさくするだけです。)そこでも書いた気がするんですが、日本産外洋性ウミアメンボは3種おり、この3種一応自分で全て拾ったんですが、コガタ、センタ、ツヤのうち、ツヤのみが生きているものを撮影できておりませんでした。ですがこの前ですね、なななんとTwitterのフォロワー様より生きたツヤウミアメンボを撮影する機会を恵んでいただきました。(ありがとうございました!!)なんと刺身を与えて数日間持たせたようです。凄すぎる。 手元に来たタイミングで残念ながら瀕死ではありましたが、とにかく動くツヤウミを見られて感動です。それでは写真行ってみましょう。

ツヤウミアメンボ Halobates micans

ぶぅううおおあわあああわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ



ああああああああああいけません!!これはいけません!脚の色とかこの中脚後脚のこの付け根のあたりの造形があまりにもかっこよすぎますダメですこれは癖に刺さって抜けませんこのままだと致命傷になりますお医者様いらっしゃいませんか~お客様のなかにお医者様はいらっしゃいませんか!!!

2021年8月1日日曜日

奄美個人的水昆3選

 先日奄美+徳之島・沖縄(やんばる・西表島)の世界自然遺産登録が決定しましたね。おめでとうございます。イチ虫屋としてまあいろいろ不安はありますが、ここは世界の宝となったということで嬉しく思います。今後の採集の規制の動向など、注視していきたいと思います。なんでちょっと上から目線なのコイツ。
今回指定された徳之島以外は一度は行っているんですが、個人的にやはり思い入れが深いのは奄美大島です。いやーもうほんとに、とんでもなく良い島なので、なんども行きたくなってしまって大変です。もはや中毒。

ところで奄美というと思い浮かべるメジャーな生き物といえば、まあやっぱり、アマミノクロウサギとかルリカケスですよね。僕も初奄美の際は絶対に見たいと意気込んでいました。到着初日にどっちも見れて拍子抜けしたのはいい思い出
あとはアマミヤマシギとか、アマミイシカワガエルとかですかね有名どころは。名前をあげた面子は全国民是非一生に一度は見ておくべきだと思いますマジで。感動するので。だからなんでちょっと上からなのコイツ。

でも!!奄美にい魅力的な生き物はアマクロやルリカケスだけじゃないんですよ!!ということは知って頂きたい!!!
というわけで今回はちっせえけど超魅力的、知っていると今後奄美へ行く際、そして奄美に在住だという方も世界の見え方が変わるかもしれない超個人的に選定した水生昆虫を三種軽~くご紹介いたします。

その① リュウキュウマルガムシ Hydrocassis jengi

アイドルであるリュウキュウマルガムシさん。奄美大島にしかいません。奄美大島のみです。だいたい7mmぐらいですかね。一見真っ黒の甲虫なんですが、よく見ると上翅の点刻が美しく、黒く見える体色も角度によって紫っぽく見えたり深緑にみえたりする素敵仕様。
んでとにかくおそろしくいちいちの動きがカワイイです。なんかズルいタイプ。ゆるキャラ枠だと思います。流水の虫で河川の落ち葉のたまったとことかにいます。以前あのシリケンイモリがうじゃうじゃしている側溝でも採ったことが有ります。この種は写真だと魅力が伝わり辛いので是非実物を見て頂きたいところです。

その② アマミコチビミズムシ Micronecta japonica


はい。素敵です。もう絶対好きになっちゃうタイプの配色。でもサイズは2mmないぐらい。そのサイズでも目が慣れてしまえばその存在感は配色もあいまって圧倒的です。

野外のアマミコチビ

こちらも流水の虫で、すごい数が群れていることもしばしば。奄美大島、徳之島に分布します。川の流れがゆるやかになっている岸付近を凝視していると見つかりますヨ。とにもかくにもちっさいですけど、前述の通りの存在感です。最高。

その③ エグリタマミズムシ Heterotrephes admorsus


あああああああああああああああああああああ

最後はこの方。エグリタマミズムシです。タマミズムシ科は国内からはただ一種、本種のみが奄美群島から知られます。まさに奄美の清流を象徴するような水生昆虫です。この独特の顔つきがすでに最高です。2mmちょっとのサイズ感。アマミコチビより少し大きいです。アマミコチビと一緒に見られることも多い気がします。形態も非常に特異で、なんと頭部と胸部が半融合しているという学校で習う常識を軽く壊しに来ているような虫です。川岸の流れがゆっくりで植物の根が水で洗われているところにいます。カラーリングも特徴的ですが、動きも逆さ泳ぎで見ていて飽きません。


幼虫もびっくりするぐらいキュート。黒と黄色がはっきりしています。(写真中央よりやや右側でこっちを向いています。)もうとにかくなんかこう最高なので語彙力の死奄美で生き物を探す際には是非とも見て頂きたい種です。

というわけで個人的な水昆3選でした。いずれも流水性の種になってしまいましたが、これ以外にも魅力的な小さな生き物たちは多く存在します。これは奄美徳之島に限らずやんばるや西表でもいえることです。今後世界自然遺産をきっかけに行ってみようという方が増えるとは思いますが、メジャーな生き物だけではなくこういった生き物たちにも目を向けると一層楽しいのではないかと思います。