2020年3月25日水曜日

ミズカマキリとヒメミズカマキリ

ちょっとタマガムシがでているかどうか確認に散歩に行ってきました。結論からいうとまだだったんですけど、まちがいなく生き物の姿は増えていましたよ。二週間後ぐらいがたのしそうです。

まあ採れた生き物のなかに、有名なミズカマキリがいたんですけど、この池昨年はヒメミズカマキリしか採れていないんですよね。突然ノーマルのミズカマがはいったもんですから少しびっくりしました。池自体にぱっと見異変はないようなんですがなにせ台風で一面水浸しになりましたからなにかあるのかもしれないと漠然すぎる予想をしていたりしますが全く根拠はございません。というか、今回の個体は多分飛んできてポチャっってきたやつを採ったんだと思います。なんかそんな気がします。一個体しか採れていないし。ただヒメミズカマキリのほうは一個体も見かけていないんですよ…これからどうなるか気になりますね。定期的に行こうと思います。

というわけで今回はミズカマキリとヒメミズカマキリの見分け方でもさらっと書いていこうかと思っています。
まずはいつもの白バックもどきから。


ミズカマキリ(Ranatra chinensis

かっこよすぎるううううううううう!!!




なんでしょうこのイケてる生き物は。鎌持ちの生き物だもんねかっこいいにきまってるよね。広義ですがカメムシの仲間です。カメムシ目(半翅目)のタイコウチ科ミズカマキリ属の生き物です。タガメなどとならぶ水田のスーパースターですよね。このカマで魚とか捕らえてちゅーちゅー吸います。


もう何回も採っていますがデカいので網にはいると「おっ!」みたいな感じにはなります。
さて、タイトルにもあがっていますが、ヒメミズカマキリのほうは、

ヒメミズカマキリ(Ranatra unicolor
こちらです。なんかもっとましな写真はないんですねこれが。おい。
角度が微妙ですが、


この子もヒメミズカマキリです。

さて、違いなんですが、ミズカマキリは呼吸管(尻尾みたいにピーンてでてるやつ。これを水面からだして呼吸します。)をのぞいても4cm以上あります。一方ヒメのほうは大きくても3cmほど。(どちらも成虫の話)
サイズが名の通りしっかり違います。そしてサイズのところで除いた呼吸管もミズカマキリのほうが全然長いです。本土でみられるミズカマキリはこの二種です。(南西諸島にはマダラアシミズカマキリというのがいますがこちらは各脚に斑紋がありますし、ヒメミズカマキリと似たようなサイズで、ヒメより呼吸管が長いです)
というわけで比較的容易に見分けはつくと思います。

でも、初めて見る方とか、ミズカマキリの呼吸管が折れちゃってる個体とかで戸惑うことがあるかもしれないので、もう一つ見分けのポイントをあげますね。

ミズカマキリの前脚腿節の突起
ヒメミズカマキリの前脚腿節の突起

前脚(カマになってる脚)の腿節のトゲみたいな突起をみれば一発です。ミズカマキリは一つ、ヒメの方は二つです。(ちなみにマダラアシも二つです)
あと、一般的にはですが、ヒメミズカマキリのほうが分布は局所的です。ミズカマキリ達もかつては普通に水辺で見かける生き物だったそうですが最近はやはり少なくなってきているようです。こやつらが生息できる水場を残す、創るしていきたいですね。(いつもの決まり文句ですいません。水生昆虫の事書くと大抵こうやって書かなきゃいけないの辛いです。)
以上本土でみられるミズカマ見分け方記事でした。またヒメミズとかマダラアシの写真撮ったら追加しますね。

オマケ

一緒に採れたコツブゲンゴロウ(Noterus japonicus

大変かわいいでございます。コツブの記事はまた別のタイミングで…

オマケその2

帰ってきたツバメさん達。

ツバメ(Hirundo rustica

長旅お疲れ様でした。おかえりなさい。今季もよろしくお願いします。

2020年3月20日金曜日

行く鳥来る鳥

まあもう春ですね。いやーほんとに。
春を探しに詩人かお散歩してきたら冬鳥と夏鳥が見られる合間の季節になっていました。

カシラダカ(Emberiza rustica

カシラダカは冬鳥。世界的にも減少傾向にある鳥で、減少の仕方もかなり深刻です。個人的にも(体感ですが)見る機会がめっきり減った気がします。
減少については分かりやすいはなしがコチラ(山階鳥研HP)にございます。是非ご一読ください。現状を知ることは大事ですからね。

一方来る鳥である夏鳥は、今年は来るのが早いようです。

コチドリ(Charadrius dubius

こっちいいいいいいいいい!!!!うるさい
いや~到着していたようです。尋常ではない可愛さ。

各地でツバメの到着も報告されていますが、僕の周りではまだです。もう間もなくかな。正直冬鳥たちが去るのは寂しいです。季節は進んでいます。

2020年3月15日日曜日

光学機器

家からこんなものが出てきました。


祖父が使っていたという、なんという名前なのかは不明な光学機器。まあ顕微鏡みたいなものです。カートン光学機器の製品の模様。倍率が変更可能でした。漂う昭和感。レトロでいいですね。まあこういうのが出てくるとですよ、いろいろみたくなるじゃないですか。

見 ま し た。

リュウキュウセスジゲンゴロウ(Copelatus oblitus
雄交尾器中央片の先端部を見ているところです。Y字が特徴的。
なぜゲニから見たし。

あ、これ思ったよりいいやつかもしれません。

メススジゲンゴロウ(Acilius japonicus
メスの上翅の毛です。

スジの間に毛が沢山生えてますね。上翅の溝とともに、雄の吸盤を交尾時にくっつきづらくさせるためだといわれています。「え?なんでよ交尾しづらくなるじゃん」と思われる方いらっしゃると思いますが、メスは産卵数に上限はあるし、疲れるし、交尾時にオスに上にに乗っかられるので溺れる可能性がでてきたりします。そのため、交尾はなるべく最低限で済ませたいのです。雄前脚の吸盤とは対立的に獲得したようです。面白いですね。
 メススジやゲンゴロウモドキ属では上翅の溝が顕著ですが、実はナミゲンでも、そうなっています。

ゲンゴロウ(Cybister chinensis)のメスの上翅

メススジやゲンモほどではないですが、細かい溝があります。雄はこんなことなってません。先ほどのメススジと似たような理由ですね。

 では逆に交尾時にくっつくための雄前脚の吸盤を見てみましょう。

ゲンゴロウモドキ(Dytiscus dauricus
雄前脚吸盤のうちのひとつ。

もうくっつく気マンマンですねこれ。大小のこういうのがいっぱいあります。すげえや。

オマケ。
リュウキュウセスジゲンゴロウの後脚

当ブログにしては珍しく(?)細かく部位で見てみました。

2020年3月10日火曜日

それはもう猛禽じゃん。

死ぬまでには見ておきたいという某鳥が今年はチラホラ各地でみられているようで、僕も死までの目標を一つ達成すべく会いに行ってきました。


その目標たる鳥が、こちらの方です。

オオカラモズ(Lanius sphenocerus

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
カッコよすぎるぞ!!!!!!!!!なんだこの配色は。
うるさい

かっこえええ


オオカラモズは数少ない冬鳥または旅鳥として記録される、俗にいう珍鳥というやつでございます。グレーと白と青が大変かっこいいこのオオカラモズですが、なんと全長が30cmもあるというモズでして、最も身近に見られる普通のモズが全長20cm、イメージのしやすいキジバトが33cm、そして日本で最小の猛禽であるツミのメスが30cmですから、モズという見た目も相まってそれはもう猛禽じゃんという結論に至るレベルです。勿論モズなのでカエルやネズミ、小鳥などを狩ります。やっぱりもう猛禽じゃないか。
んでやっぱり”はやにえ””にもします。

カエル(ニホンアカガエル?)のはやにえと。

この日は上の写真にも写っているはやにえをよくつついていました。日本ではなかなか見ることが出来ない絵面だと思いますので見られてラッキーです。

飛び出すオオカラモズ

このモズ、尾が大変長いのも素敵です。この尾のおかげなのか、大きいといえどスリムな印象を受けます。日本ではもう一種、グレーのモズであるオオモズが記録されていますが、オオモズは全長が25cm程度で、尾もオオカラモズより若干短く見えるそうです。また、下の写真がわかりやすいような気がしますが、オオカラモズは翼の白色帯が長く、次列風切まで及びます。(オオモズは及ばないらしい。)


ノントリで距離感を味わってほしい。
ウソですトリミングするの忘れて載せて差し替えんのめんどくさくなったんです。

というわけで昔からの憧れであったオオカラモズ君と出会ってきましたという記事ですた。目標一つ達成。


2020年3月6日金曜日

完全アップグレード

どうも。例のウイルスのせいで八重山遠征が中止になったのでもう家のゲンゴロウ達を愛でまくるしかないので、ゲンゴロウモドキの水槽をアップグレードしました。

流木も買ったのであく抜き。

うひゃひゃひゃひゃ
魔女のそれ

一緒に落ち葉も煮込みました。煮沸!!
尚落ち葉は我が家の通りのシンボルツリーで一家に一本植えられている白樺です。北の大地に思いを馳せて。白樺というチョイスがお洒落感出してますね。家は関東平野に建ってるんですけどね。うちの通りのほとんどの家の白樺、ゴマダラカミキリにやられてるけどね。
 というわけで、流木以外はなるべく採集地に似せたゲンモ水槽で生活するゲンモ君です。

ゲンゴロウモドキ(Dytiscus dauricus
お食事中

かっちょいい~

流木ゲンモ。

ゲンモ採集した水場、今水槽にいれているなんとかタヌキモと似たように繁茂するこれよりちょっと太い水草がいっぱい生えてたんですがあれは何だったんでしょうか…
抽水植物なんかも今後は植えてみたいですね。夏にお仲間採ってくるな。ゲンモ。

2020年3月2日月曜日

ホームグラウンド

久々に地元の公園で鳥見。最近は鳥見を一緒にする同年代ができたので地元の同好会で人生の大先輩方と鳥を見る機会は減ってしまった感があるんですが、僕自身はこの会でフィールドスコープに背丈が全然届かないようなころからお世話になり、基礎から色々教えて頂いたいわば原点みたいなところでして、同年代と鳥見をするときとはまた違った刺激を得られる場所です。もう入会してから十年以上経っているのか?時間の流れの恐ろしきこと。
最近は定年退職されてから新しく鳥見をはじめるような新規の方々が入会されることが多く、久々に顔だすと、「誰やねんこの若造」みたいに思われているのかもしれませんいやこれでも何気にちょっとした古参なんですよ。
結局最年少。若い人もっと来てほしいですね。

暗い池のカルガモの中に一羽だけオシドリが。

オシドリ(Aix galericulata

ここまで至近距離で見たのは久々です。かわええ。オシドリはやはりメスがいいですな。オスは派手すぎる。※個人の見解。

にしても暖かいですよね今年の冬。

ホオジロ(Emberiza cioides
エダ=カブリ

ホオジロ君さえずってんだもんなあ。奇麗な声です。

参加者の方から「お兄さん!これ何?」と呼ばれたので、指さす方向を見てみると。

コガモ(Anas crecca)????
なんですかこのオレンジ色は。君はカワセミかってレベル
こんなにオレンジなコガモっているんですか。でもサイズ感とか胸の模様とかはコガモですよね。こやつしかも起きないんです。う~~~~ん。現地ではコガモということにしましたが違和感はあり。助けて有識者~~

以上謎を残した探鳥会でした。