2020年12月20日日曜日

IROMTの水生昆虫 その4

 少し間が空いてしましまいましたが、第四弾。今回はカタビロアメンボ科から。

タカラナガレカタビロアメンボ Pseudovelia takarai

はい、出ました。先日この記事で紹介し一発で虜になってしまったカタビロです。もう恋
タカラナガレはISGK島・IROMT島からしか記録がありません。大きさは本州のナガレとそこまで変わりませんが、メスもオスもスリムな体型です。とにかく赤いので見分けは割と簡単なんじゃないかと思っています。もう一種同属のヒラシマナガレという種がいてこやつは分布域が被っていますが今回は採集できませんでした。敗☆北
いや~これだけは採らんと帰れないという気でいましたが沢の淀みで割と普通に見られました。(勿論見つけた時は大変に興奮しました。)いやまあもう動いているのを見られただけで感動。
しかしまあこんな酷い上の白バックモドキ写真でもわかるかっちょよさ。飼育下でルーペにスマホくっつけて撮った写真があるのでそっちをどうぞ。


ほわあああああおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
神です。最高ですか。絶妙な赤さ。国宝。あ~~~~~


~語彙力が低下したのでおしまい~
なんだこの記事

2020年12月15日火曜日

風物詩

 今日は水昆じゃなくてちょこっと鳥の話題です。突然ブレる記事!!当ブログクオリティ!
先日近所を通ったのでもう来てるやろと探してみたら。

コクマルガラス Corvus dauuricus
ミヤマガラス Corvus frugilegus
属名のカッコイイ感じ。去年も言った気がする

いた。
いぶ遠くからでも群れてるの見えるし近づいたらキョンキョン鳴いてるしで田園風景での存在感はすごいです。今冬も見られる安心感。コクマルは全くちゃんと数えていませんがまあ最低20羽はいたでしょう。パンダタイプもちょくちょくいました。コクマルはホントにサイズ感が可愛すぎるのですよ。ミヤマはミヤマで嘴の付け根が目立つ感じとか好きです。ていうかカラスって全員かっこいいんじゃ。
というわけでミヤマコクマル組の皆様、今冬もちょくちょく会いに来ますのでよろしく~

オマケ。

最近宇宙関連のほうで名前をよく聞くHAYABUSA

はるか上空を飛んでいたハヤブサ。なんかハヤブサ久々に見ました。かっこいいゼ!!

2020年12月10日木曜日

IROMTの水生昆虫 その3

 今日は大きなヤツで行きましょう。

コガタガムシ Hydrophilus bilineatus caschmirensis

か”わ”い”い”!!
この角度睨まれているように見えるのたまらないですね。ヘンタイ性の高いコメント
コガタガムシさんにご登場いただきました。大きさは25mm前後。でっかいです。写真だけで見るともっと大きい無印ガムシと変わらない見た目ですね。今回は休耕田で一個体だけ泳いでいるものを採集できました。分布自体は本州~南西諸島なんですが、本州では激減しているようで採集は難しいと思われます。絶滅危惧Ⅱ類(VU)なので、沢山採るのはやめましょう。今回採った休耕田(許可有り)は後々紹介する他のゲンゴロウや水生半翅も非常に多く見られました。素晴らしすぎて死ぬかと思いました。逆にいえばああいう環境が過去には沢山あったのかと思うと心が痛かったりもします。

はい、話を戻しましょう。コガタガムシの特徴はガムシのガ(牙)。

ガムシのガ(牙)!

後胸腹板にあるトゲ(ガムシの牙)が非常に長いんですね~カッコイイポイント一億点。サイズ感で無印ガムシと見分けられますが、困ったらここを見れば一発というわけです。(ちなみに無印ガムシは後脚の付け根よりちょっと長いぐらいです)
というわけで主に南の島で大きいガムシが泳いでいたら腹面をチェックだァ!!
しかしこの手の大きいガムシ、めっちゃ撮影が難しいです。前に記事にしたティッシュ戦法を使っても、つかんで落ち着いてはくれるのですが、浮力が大きいようでティッシュごと浮いてきてしまい上翅の一部が水面上に出てしまいます。今回の白バックはかなりマシに撮れた方です。なんか良い方法ないんでしょうか…

2020年12月6日日曜日

IROMTの水生昆虫 その2

 第二弾です。
今回は半翅目からです。

タイワンシマアメンボ

というわけでタイワンシマアメンボさんです。(写真の個体はオス)今回最も多く見かけたアメンボといっても過言ではなく、ある程度流量がある沢ではほぼ確実にみることができました。アトホシヒラタマメゲンゴロウがポットホールから採れた話は前回記事にもしましたが、規模の大きなポットホールなんかにはもういっぱいいました。うじゃうじゃ。あんなにいたのに現地での写真撮り損ねていますが。だって沢は結構暗いしタイワンシマ動き早いしロクに撮れないんだもん!
先日記事にしたシマアメンボとは背面の模様や、オスでは前脚腿節がタイワンは太くなることや、タイワンの方がシュっとしていてスリムな体型であることで見分けがつきます。そもそもタイワンと無印シマアメンボは分布が被ってはいないはずなので、沖縄本島以南でシマアメンボ属を見つけたらタイワンということになります。
あ、それと日本産のシマアメンボ属は無印シマアメンボと本種の二種のみになります。なのでそうなってくると並べてみたくなりますよね。なりますよね?え?ならない?


無印シマがメスでタイワンがオスだし、微妙に角度違うしでヒドイですが、まあシマアメンボ属が二種並んだというだけで…いいじゃないですか…かっちょいい虫たちですよ…

2020年12月1日火曜日

IROMTの水生昆虫 その1

 実はここ数日、こんなご時世ではありますが某島のほうに少し調査に出ていました。数か月前から企画自体はありましたが、直前になってコロナ感染者数が急増。今回は不要不急ではないということで決行しましたが、感染防止対策に加え、竹富町からの発熱が出たら連絡する」という旨の同意書やSMSによる一週間にわたる健康観察アンケートに参加し臨みました。はやくコロナを気にせず遠征が出来るようになる時代が来てほしいものです。

今回からは西表島で見ることができた水生昆虫をちょびちょび紹介していきます。
まずは秘宝ゲンゴロウから。

西表島には渓流にいくと写真に写っているような丸いポットホールと呼ばれる穴が沢山あいている場所があります。大きさは大小さまざまで、深さにも差があります。

ポットホールいっぱい
すごくよく滑ってこけた

こういう穴にはエビなどもいるんですが、いくつかの穴で素晴らしいのをみつけました…

秘宝兼国宝

当時の状況
同行者「○○(僕の名前)、多分これゲンゴロウだよね?」
ポットホールの水面でケシカタを見ていたぼく「まじで?」
同行者「黒くて白っぽい帯みたいなの入ってるわ」
僕「そ、それは!!」
「あああああああアトホシィィ!!」

アトホシヒラタマメゲンゴロウ  Plantynectes chujoi

超美麗種。

大きさは5~6mmほど。最初こそ同行者が見つけましたが、その後は別の落ち葉が堆積した浅いポットホールからも多くの個体を発見できました。面目キーープ
けっして大きくはないですが、その圧倒的なカッコよさは個人的には日本産ゲンゴロウのなかでもトップクラスだと思っています。八重山諸島にのみ分布し、上述のポットホールや染み出しなど流水域に生息しています。ポットホール内は薄暗く、今回はライトで照らして探しましたが、ライトにあたって輝くその姿には感動です。黒と白っぽく見えるこの上翅の帯と紋のコントラストが非常に美しく、見ていて飽きません。名前にマメゲンゴロウとありますが、マメゲンゴロウ属でもモンキマメゲンゴロウ属でもなく、ヒラタマメゲンゴロウ属で、国内では本属唯一の種となっています。

というわけで第一弾は秘宝アトホシでした。

2020年11月23日月曜日

Halobatinae

 先日河川のよどみでとあるアメンボを採集してきました。

シマアメンボ Metrocoris histrio

はい、シマアメンボです。割と知名度はあるほうなんじゃないですかね。体長はだいたい5-6mmぐらいです。まあアメンボは脚が長いから大きく見えますけどね。流水環境では普通に見られる種類なんですが、白バックを撮っていませんでした。今回採った場所ではアメンボと一緒に泳いでいましたよ。(また現地での写真撮り忘れました。良い加減にしろ)えーーと、どうでしょうか、模様がめっちゃしっかり入っていて派手ですよね。アメンボというと黒だとかグレーとかシックな色をしているイメージの方多いかもしれませんが、シマアメンボはわかりやすく模様が入っています。シマ…まあ確かにシマ模様にも見えますが、なんとなくトラに見える気もします。どっちでもいいっちゃいいんですけど。あとどうですか、池とかでよく目にするアメンボとフォルムだいぶ違いませんか。これ見て、「あ!!」と思った方は素直にすごい人で、あーーはいはい話題をそっちに持っていく気ね。って分かった方は察しが良すぎます。

アメンボ Aquarius paludum
雑すぎる写真

よく見かけるのは上の写真みたいなシュッとした体の細長いアメンボじゃないでしょうか。
シマアメンボとはだいぶ違いますねぇ。にしてもアメンボかっこいいな

じゃあ何に似てるかというと…

コガタウミアメンボ  Halobates sericeus

似てるでしょぉ???
でてくる秘蔵写真

それもそのはず、シマアメンボはウミアメンボ亜科なのですよ!!!ウミアメンボ亜科ですが淡水に暮らすタイプです。我々が普通に見る(ナミ)アメンボはアメンボ亜科です。
つまりシマアメンボはアメンボよりもウミアメンボに近い仲間ということになります。
今回シマアメンボはオスの写真を撮っていないのですが、オスの腹部もウミアメンボに近い形状です。ちなみにウミアメンボ亜科は腹部形状(特にオス)と、中脚・後脚の付け根のメカ感が興奮ポイントです。ヘンタイ性の高いコメント

シマアメンボ属は日本に二種しかおらず、本州で見られるものはこのシマアメンボだけ。よって本州の河川とかでやけに派手な模様のあるアメンボを見かけたらシマアメンボで確定です。(南西諸島の一部の島には別種のタイワンシマアメンボが生息しています。)
あと言い忘れておりました。シマアメンボにも長翅型がでます。長翅は長翅でカッコイイです。探してみてくださいネ。

2020年11月16日月曜日

南の島のセスジ

 ここのところ大変ありがたいことに南の島で採れたゲンゴロウをよく頂きます。(本当にありがとうございます。)大抵その中にはセスジゲンゴロウ属が入っていますが、基本リュウキュウかタイワンの二種です。せっかくなのでこの記事では南西諸島では普通に見ることが出来るこの二種の雄交尾器中央片を見ていくことにしたいと思います。

まあーまずは見た目をパパっと見ていきましょうか。

左がリュウキュウセスジゲンゴロウ Copelatus oblitus
右がタイワンセスジゲンゴロウ Copelatus tenebrosus

未展脚ですし写真もお粗末で申し訳ございません。なんだこれかすんでるぞ写真が
ご覧の通り体型も違いますし、色も違うのでなんとなくどっちがどっちかは分かってくるのですが、リュウキュウセスジは割と個体差が激しく、もっと上翅が黄色っぽい個体もいればだいぶ黒っぽい個体もいるので、迷ったときはやはり雄交尾器中央片を見てしまうのが手っ取り早いかと思います。

というわけでリュウキュウセスジの雄交尾器中央片です。

リュウキュウセスジ雄交尾器中央片

何回か過去にもこの中央片は紹介している気がします。Y字状になっており、非常に特徴的でわかりやすいです。この突起は果たしてどんな役割があるんでしょうか。謎。

それではもういっぽうのタイワンセスジ。

タイワンセスジ雄交尾器中央片
(写真中央のカーブしてるやつですヨ)

リュウキュウセスジに比べ大変シンプルでより細い印象を受けます。こっちはリュウキュウより先端等々細いせいか交尾器を抜いている時に折れないか心配になります。

こセスジゲンゴロウ属は見た目での同定が困難な種も多くいます。最初に述べた通り、見た目でなんとかなることもあるでしょうけども、この二種は南西諸島ではよく見かける種なので雄交尾器中央片の形状は覚えておいて損はなさそうですね。