2021年11月15日月曜日

発狂の晩秋八重山 与那国編

 石垣編の続きです。石垣編はこちら

与那国編

2021 11/2 
石垣を出発です。朝10時のフェリーに乗って与那国へ向かいます。
このフェリーは通称ゲロ船。どうも条件が悪いとめちゃくちゃ揺れるとか。まあ僕は三半規管つよつよボーイで乗り物酔いという概念を知りませんので、何ら問題ないんですけどね。
ドタバタしつつも船に乗り込み完了。携帯を見ると、不在着信が。見覚えはない番号だったので調べてみたら、どうも今回の与那国でお世話になる宿、ゲストハウスFiestaからの模様。かけなおそう。おっ、つながった。

ボク「あ、もしもし~すいません先ほどお電話いただいていた○○ですけども~」
宿のオーナーさん「あ、○○さん、今日あれだよね。レンタカー借りて自分たちでうちまできますよね?迎えはいらないよね。」
ボク「あ、はいそうですね。こちらから向かいます。」
オーナー「ごめん今日おれ夕方まで海にいてもしかしたらそちらが着くころにはいないかもしれない。真ん中の部屋空いてるから、荷物そこに置いておいて~」
ボク「あ、え、え、はい。わかりました~失礼いたします~」

もしかしてスゴイ宿に泊まろうとしてませんかこれ?不安と期待が入り混じりすぎていますが、とりあえず船は順調に航行。船と言えば航路での鳥見です。デッキに上がって西表島を眺めます。船で与那国までは四時間ちょっと。まだまだあと三時間以上あるな~と思っていたら、黒い鳥が船に急速接近。きたきたきたー!!

カツオドリ

そう、この航路では外洋に出るちょっと前ぐらいから尋常ではない近さでカツオドリたちが飛ぶのです。今回与那国へのアクセスを飛行機でなくフェリーにしたのはこれが見たかったから。(安いのもありますが。)カツオドリたちは船に驚いて飛んだトビウオたちを狙うために船の真横を飛ぶのです。トビウオからしてみたらたまったもんじゃねえ。

ちかいちかいちかい

写真に関して、こいつなに望遠のレンズ買ったのか?と思われるかたいらっしゃるかと思いますが、望遠は買ってません。つまりこれはいつも虫を撮っている100mmマクロで全て撮影しています。狂気を感じます。

しばらくするとどんどん増えてくるカツオドリたち。
ん?なんか遠くから白っぽくて少し大きいの来てない?

こんなん鳥肌ものですわ

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおこやつは!!!

アオツラカツオドリ

アオツラだあああああああああああああああああああ!!!
すげえええええ!!!
すごいすごすぎる。かっこよすぎる。なんじゃこれ。あんまり船に近づいてはくれなかったけども十分堪能しました。最後はトビウオをキャッチできたらしく、船からは離脱していきました。

その約30分後…。なんか晴れてきたなあ。


あれあれあれあれあれちょっと待っってアカアシカツオドリ混じってるじゃんかよ!!!

アカアシカツオドリ

おっほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおアカアシだああああああああ
しかもこの個体はかなり船の近くを飛んでくれる!!じっくり約20分ぐらい見ることができました。最高か?最高か与那国航路。

しかしこれでもまだ終わらない!!

アオツラ二羽目入りまああああああす

この個体もをめちゃくちゃ近くを飛んでくれたわけではなかったものの、十分贅沢をさせていただきましたありがとございました。そうして感傷に浸っていたら、徐々に渡難の島、与那国島が見えてきました。すごい断崖絶壁なんだなあ。最後までついてきたカツオドリたちを眺めながら、港へ到着。与那国の地を踏みます。レンタカーを借りて、いざ宿へ。

こんにちは~~~
※写真は帰り際に撮ったやつ。

誰もいねえ…そうか、オーナーの人海行ってるんじゃん…電話で言われた通り、おそらくこれが真ん中の部屋なんだろうというところに荷物を置いておく。宿の中を見て回ったり、宿の近くをとりあえず散歩してみた。部屋のなかには「エアコン、1h75えんぐらい」と書いてある小箱が置かれていて、「ぐらい!?」ってなりました。最高です。これは最高を引いている可能性が高いです。数十分後、オーナーの方が帰って来たので挨拶。宜しくお願いします。宿泊費を払って(激安)、色々説明してもらいました。他の宿泊客の人たちも帰ってきて、しばし談笑。
別の宿泊客の人「与那国にはなにしに来たんですか?」
ぼくたち「む、むしとりです!!」
宿泊者「え?虫を採る為だけに与那国に!?」
ぼくたち「はい!!」
宿泊者「え、ちなみにどんな虫を?」
ゴキブリ屋「ゴキブリです。」
ボク「水生昆虫です」
各々続く。ゴキ屋はルリゴキの写真を見せて布教し始めた。うまい。布教がうまい。
オーナーの方が「前、水生昆虫やってたやつ泊りにきたな~。ゲンゴロウ君って呼んでた。もうだいぶ前の話だけどさ。」とおっしゃっていた。
諸々話していたら興味を持ってもらえたらしく、「明日の夜とかにでも是非採れた虫見してください」と言ってもらえた。

夕暮れ時、折角与那国なんだから、とりあえず西崎にいって最西端でも拝もうやということになりました。と、その前に与那国ならではのテキサスゲートを視察。話に聞いていたんですが、どうもこのテキサスゲート、水が溜まっているタイミングだと水昆がちらほら採れるらしいのです。んでその話を聞いていた先輩から、「結構深いから、落ちないように気をつけてね」と言われていました。その話を思い出したので絶対落ちんわと長靴をはかずに水面にいたカタビロアメンボを撮影。いいねいいね~。

テキサスゲート。
与那国馬を牧場の外に出さないためのものらしい。

カタビロを撮影していると同じくテキサスゲートをのぞき込んでいたゴキ屋が
ゴキ屋「お、なんかマツモムシみたいなのいるよ~」と教えてくれました。
振り向いてそちらに向かおうとした瞬間、一瞬の気のゆるみが。
じゃぼおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん
うわああああああああああああああああああああああああああああああああああやっちまったああああああああああ右足溝におちたああああああああああああああ!!ズボンもひざ下ぐらいまでぐちょぐちょ。冷静を装いながらマツモムシを見に行く。掬ってみるとコマツモムシ属の幼虫でした。幼虫は分からないからリリース。それよりこの右足ですよ。幸い近くに浜があり、足の洗えるタイプの水道があったのでそこの超高水圧蛇口でめちゃくちゃ洗いました。びちゃびちゃで気持ち悪いけど。まあまあ。帰ってきたら網を預けていたゴキ屋が「なんかゲンゴロウ採れた。」というので見てみたらコケシゲンゴロウでした。ナイス。ぐちょぐちょだったズボンは海風で早々に乾きました。気を取り戻せてはいないんですけど西崎へ。

コケシゲンゴロウ
かわいいいいいい


最西端の碑

実際の最西端は西崎のちょこっと先にあるトゥイシという岩らしいです。

日本で最後に沈む夕日…
雲!!雲が邪魔!!まあこれはこれでカッコよいか。

夕飯はカジキの漬け丼を食べて(メチャウマ)ゴキ屋のサンプル収集のために山へ。

アオミオカタニシ

アミメヒラタゴキブリ
超美麗種。

ゴキ屋、多足屋ともにサンプルは確保できた模様。よかったよかった。
割と早めに切り上げて、少し灯りを巡ることに。カマキリがいないか探す。とある自販機でカマキリ屋下車。「ヤモリばっかだな~」と言っていた矢先「にゃ~~ん」という声が。声の方向を見てみると口に何か咥えたネコが。

多足屋「え、あれ咥えてんのカマキリじゃね?」
ゴキ屋「やべえ、。カマキリくせぇ。」
ぼく「まじ?そんなことある?」
カマキリ屋「は?あれマエモンカマキリだろ!!ネコオオオオオオ!」

ネコはやはりいろいろな生き物食ってますわ。見てしまった。ネコは室内で飼おう!!!これは与那国で気になったことなんですが、外にいるネコの数が非常に多かったです。ちょっとあれは多すぎです。問題ですよ。(獣医師が島にいないパターンなのかな…?と思ったり)

ショックを受けたカマキリ屋がヤサガタコカマキリが飛んでこないかと草地の近くでライトをしだしました。が、この日もまあ風が強い。ダメ元でやってみたものの全然だめでした。バッタ類がちらほら飛んでくるぐらい。ちぇっ。

宿に帰ってきたらまだ宿泊者どうしで談笑してました。某国立大で地質の研究をしていて調査にきた方がいらしていて、沢とか水昆によさげな場所の話とかを聞き出すことができました。

11/3

昨日落ちた靴は乾ききっていないけど出撃。今日はとりあえず以前に与那国にきたことがある多足屋とゴキ屋の知っている沢を案内してもらいました。
ついてみると、沢…なんでしょうけど、一部一部に水が溜まっていて、流れてはいない感じ。まあでもとりあえず見ていきましょうや。
って、あ!!!!!デカいアメンボいる!!!こいつは!!!

トゲアシアメンボ

トゲアシだああああああああああああああああああああああああああああ!!!かっちょいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!国内では与那国島にのみ分布し、なおかつ本種の分布北限になっています。オスのほうが遥かにメスより大きく、オオアメンボについで大きなアメンボです。なんといってもその鮮やかなカラーリングが最高すぎて、語彙力が低下していきます。

オス。たまんね~~~

沢には落ち葉がたまった浅いエリアがあったので、そこの岸辺にある石をひっくり返してみたら…なにかが浮いてきました。え!!ちょっと待って!!これ!!この金色の虫は!!

ヨナグニスジヒラタガムシ

よ、よ、ヨナグニスジヒラタ!!!!まじすか!!こんなに簡単に採れていいんですか!!!与那国島の固有種!!なんちゅう美しさじゃあ…
んで一緒にダルマガムシが二個体浮いてきたので確保。誰だろうねぇ。(また今度同定します。)

この調子で浅い落ち葉がたまったエリアの縁を凝視していくと…
おおおおおお!!?なんかちっさいタイコウチいるぞ!!

エサキタイコウチ

だあああああああああああああああああエサキタイコウチだああああああああああああああああああああああああ!!ちっせえええええええ!!想像よりだいぶちっせえ!!こんなに小さいんだ!!

サイズ感つたわれ

キュートすぎる!!!!こんなの萌え死んでしまう!!しかもなんか割といっぱいいる!!本種もトゲアシアメンボと同じく国内の分布が与那国のみかつ北限です。あああああ。
えええええええええええなんだこの島。やばいな。トゲアシからエサキタイコウチまで十分かかってないぞ…すげえすげえ。ちなみにこれを見つけた瞬間の「いたあああああああああああああ」という叫びを聞いたゴキ屋が動画を回していましたが、そこには非常に饒舌にしゃべるヲタクが写っていました。こわい。

とりあえずトゲアシアメンボの野外写真を採って、山に入っていったゴキ屋多足屋と合流。なんかもう満足感がすごい。とりあえず昼なのでおいしい八重山そばを食べてここからは水昆組と山籠り組で別行動。

わかなそば

カマキリ屋も水昆採るらしい。いいね。山籠もり組をポイントに置いて、事前に教えて頂いた沢へ。しかしここも流れていない!!水はあるにはあるんですけど、流れがほとんどないんです。トゲアシアメンボはかなりいましたが、軽く忘れかけていた本来の目的であるサンプル虫は採れず、イリオモテケシカタビロアメンボがちらほら採れました。今回はイリオモテと相性が良いらしいです。

この後も沢に向かってみるものの、ごくわずかに水があるだけだったり、からっからになっていたりでダメでした。ここで山籠もり組と合流。もう一か所だけ心当たりのある沢があるというので、行ってみることに。

到着。おおおお!規模は小さいながらここはしっかり水がある!!下の方は沢というより流れの緩やかな水路みたいな感じ。少し上に行くと岩がゴロゴロとした小さな沢でした。これはサンプル採れそうな匂いが。とりあえず水路っぽくなっているところをガサガサすると、見慣れないアメンボが。お!!これは!!ホソミセスジアメンボ!!初見です!!やった!!

ホソミセスジアメンボ

かっこいいぜ。薄暗い水場が好きな種類のようです。
続けて少し沢の上流部の淀みを見ると、サンプル虫と一緒にトゲアシアメンボ。よしよし。これで無事本来の目的は最低限達成。ここからはまだ見ぬ水昆を探すのじゃ。

そうこうしてたら夕方になってしまったのでいったん宿へ帰還。昨日採れた虫是非見せてください!と言ってくださった方に本日の成果品を見せることに。

ボク「これ!イリオモテケシカタビロアメンボです!!」
宿泊客「え?どれですか?この動いている点?(困惑)」
ボク「すいません小さすぎました。じゃあこっちのトゲアシアメンボで。」
宿泊客「で、でか…。ま、まあでもカッコイイかも。」

えー成功したかどうかは置いておいて布教しました。

夜の部いくぞ、と思ったらしっかり雨が。ぐえええええええええ。大人しく採った虫の整理して他の宿泊客の人とおしゃべりして終了。

11/4 

とりあえず昨日地質屋さんに教えていただいた沢へ。道から外れて少し下ると沢発見!!大きな水たまりもあるし、少し下ると流れもある!!大きな水たまりにはトゲアシアメンボと…ん…なんか…なんか大きいメタリックの虫が浮いておるぞ…!!近づいてくるのを待って網でサッと確保!!

タイワンオオミズスマシ

たぁぁあああああいわんおおみずすましだあああああああああああああああああああああああああああああああデカい!!デカすぎる!!なんじゃこれ!!なんか脳がバグるデカさだぞこれ!!本州だと大きくてもオオミズスマシどまり。その倍はあろうかというサイズ感!!化け物じゃ…化け物がこの島にはおるぞ…
ちなみに沖縄本島などには亜種オキナワオオミズスマシがいます。(あっちもあっちでめちゃでかいんですが、背面の隆起が弱いです。)

あまりの存在感に気が狂いそうになりながらも沢を下っていくと、似たような水溜まりがちらほらあって、そのどこにもトゲアシアメンボやタイワンオオミズスマシがいました。

おそらく本遠征ベストショット

んでこういう沢の淀みには見たいゲンゴロウがいるのです。
しかしなかなか採れない。んーどこにいるんやと思いつつ、浅い淀みを網でかき混ぜたら、ヨナグニスジヒラタガムシ。おおお。採れるなあ。その時その淀みを見つめていた多足屋が「なんか今ツブゲンみたいなのおったぞ。」と一言。まてまてまてそれじゃ。見たいのはそれじゃ。必死に掬います。うわ!ツブゲン来た!と思ったらウスチャツブ。なんでウスチャツブ!!好きだけど!!今君じゃない!諦めずもう一度網を入れたその時…ヤエヤマセスジゲンゴロウ!!これも目立ついい種!!そして!!

ナカジマツブゲンゴロウ

ぶわああああああああああああああああああああああああああああああああああきたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああナカジマツブきたあああああああああああああああああああ

与那国島特産!!キュートなルックス!!最高だあああああああ!!ああああ素晴らしい…なんて良い虫なのか。またしても大満足。

さらにこの先に下ると鍾乳洞みたいなのがあって、そこの岩盤は水がしみている!!もしかしてこれ…ヨナグニシジミガムシいないかな…と思って岩盤にライトをあてて凝視…しかし見つからない…これは厳しそう。ゴキ屋と多足屋はヤイトムシを採っていました。
ヨナグニシジミは悔やまれますが、十分な成果を得てこの沢は終了。いやーホントに教えていただいた地質屋の方には感謝です。

午後は少し草原へ。

腹ごしらえを済ませた後は某山の草地でカマキリ屋を置いて行き、我々はその山の林道を流しました。僕も友人へのお土産の蝶を採ろうと網を振りますが、いかんせん日が出ておらず気温も低めでなかなか飛んでません。スジグロカバマダラとか、リュウキュウアサギマダラとか、美麗普通種の皆さんをちらほら採って力尽きました。ダメだやはり陸上の虫は採集センスがない。いや水の虫もないんですけど。その山の展望台にいくと、多足屋がシュウダを発見!!こ、これがシュウダ!僕は近くに止めていた車に一眼を取りにダッシュで戻ります。息を切らしながら帰ってきて、「まだいる!?」って聞いたら「あ、やべ!動いた!」らしく、藪に消えて行きました。ちくしょおおおぉおおおおおおおおおお…まぁ姿を見られただけだもよしとするか…

ヨナグニシュウダ。かっこええええ
ゴキ屋撮影の写真をお借りしました。

カマキリ屋と合流。マエモンカマキリがたくさんいたらしいです。お目当てのヤサガタコカマキリは採れない模様。難しいねぇ。

別の草地でも探すものの、カマキリは微妙らしいです。ですが浅い湿地を発見。この後アヤミハビル館に行こうという話になっていたので、閉館時間に間に合わなくなる前にとりあえず館へGO。湿地は明日でもいいのだ。

アヤミハビル館到着。入館料をスタッフの方に払って見学。スタッフの方もこちらの風体を見て虫屋だと察したのか、めちゃくちゃ色々教えて頂きました。ゴキ屋はあらかた採りたいゴキブリは採り終えてしまったので「ノブオオオアオコメツキの幼虫が採りたいんですけど」と成虫は島のどのあたりに多いのか聞いていました。しかし成虫の情報は数多くあっても、幼虫を採ったという話はあまり聞かないそうです。(彼は遠征直前からノブオの幼虫を飼ってみたいとずっと言っていました。)僕はというと、採れた水昆とその場所の情報をアヤミハビル館側に提供。お話を聞いていると、どうやら今年の夏はそうとう雨がすくなかったようで、「水昆大丈夫かこれ」と焦っていたそうです。ここ最近になってようやくまとまって雨が降り出して、沢にも水が戻ったとのこと。なるほど各地の沢に水がなかったのはそういう事だったんですね。そして「敷地内の広場はライトとか焚いてもいいよ。虫来ないけど…」とのこと。んで「ノブオ、幼虫が採れたらまた来てね!!」と言っていただき、館を後にしました。

ノブオ幼虫をますます採りたいゴキ屋、教えて頂いた林道へ車を走らせます。

ヨナグニアカアシカタゾウムシ
センダングサをはじめとして至る所にいました

しかしノブオ幼虫、採れないらしいです。ここで日没…とりあえずいったん宿へ帰って夜の部へ。もはや宿でも虫部隊という認識になったようで、オーナーの方からも「この後もあれかい?もう一仕事あるのかい?」と送り出してくれるようになりました。

夜の部。せっかくライトやっていいよと言っていただいたので、やりに行くことに。しかしまたもや風が強い。なんだこれおかしくないか。もう毎晩風強いじゃん。
そこにちょうど帰宅される先ほどお会いしたアヤミハビル館のスタッフの方の車が。
車内から「ちょっと今日は風強いし、気温も低いしダメかもね~~~気を付けてやるんだよ~!!」と声をかけて頂きました。ライトは案の定撃沈。

駐車場わきの草むらにて多足屋が
「あ、ニューギニアヤリガタリクウズムシだ」と言い出しました。
ぼく「ほんとだ!ニューギニアヤリガタリクウズムシ!!」
多足屋「あ、ニューギニアヤリガタリクウズムシ、カタツムリ食ってんなあ!!」
ぼく「ほんまやこのニューギニアヤリガタリクウズムシ、カタツムリ食ってやがる!!
ぼく「ニューギニアヤリガタリクウズムシがカタツムリ食べてるところ撮影するか。」
ゴキ屋「だからなんだよその生き物。」
ぼく&多足「特定外来のニューギニアヤリガタリクウズムシだよ」

言いたいだけ。なにこの会話。皆さんも覚えてください。ニューギニアヤリガタリクウズムシ。特定外来です。

ニューギニアヤリガタリクウズムシ

カマキリ屋、草地をスイープ。ウスバカマキリがいたらしいです。

ウスバカマキリ

上品なカマキリ…なんて素敵なのかしら…


いやぁ…ほんとにうっとりしますね…

ふと木を見上げると、遠くの枝に青白くみえる物体が…な、なんだあれ…ていうかこの島であのサイズの物体…イモムシって…

なんかいる…

って近くにいるじゃぁぁぁぁぁぁんー!!!

うわあああああああああああああ


ヨナグニサンの幼虫だぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!でかい!!これまたわけわからんぐらいでかい!!存在感の塊ですよ!!改めてこの島やばいっす。

林道を突き進んでいくと地面にヤシガニが。カッコいい…相当久々に見た気がします。青の色が最高にイケてます。この日はヤシガニがあたりだったのか、一晩で4個体も見ることができました。いいねー!

ヤシガニさん


そんなこんなでこの日は終了。なかなか収穫ありました。

11/5

明日は朝イチで出発なのでフルで動ける最終日。午前中のうちにお借りしていたライトセットを郵便局で送りました。すこーし早めにだけど、昼を食べようということになり、久部良の漁協食堂でカジキそばを食べました。そばにカジキの身が入ってます。刺身もついてきました。めちゃうま。カジキの刺身なんかなかなか食べられるもんじゃないもんなー。

漁協食堂さんのカジキそば


ちょこっと海が見たいと言うことで比川浜へ。あいにく天気がめちゃくちゃ良いわけじゃないですが、それでも綺麗な海だなーー。近くにDr.コトー診療所の撮影セットがありました。ちなみにドラマの方は名前を聞いたことあるだけで、見たこともないしどんな話なのかもしれません。トゲアシアメンボとか出てくるドラマなんでしょう。(絶対違う)

Dr. コトー診療所せっと。

そのまま昨日ノブオ幼虫チャレンジで敗北した林道へゴキ屋がリベンジ採集へ。

しゃれたハエさん

このハエカッコよかったなぁ。

ゴキ屋は林内へ。我々は彼の実況を聞きながら、虫を探します。凄まじい執念。林道脇の落ち葉をどけていた多足屋がノブオの死骸を発見しました。死してなお輝いています。すごい色。
ノブオオオアオコメツキの亡骸

数十分経ったでしょうか…突然林内から「採れたぁあああああ!」と言う叫び声と共に山から出てくるゴキ屋が!す、すごい!巨大なコメツキ幼虫!これがノブオと言い切れはしないけど、状況証拠的にほぼほぼそうなんでしょう!!ゴキ屋が林から帰ってきた途端、一瞬太陽が顔を出し、オオゴマダラが二匹悠々と飛んでいました。
「ああ!オオゴマダラもオレを祝福してくれている!!」とゴキ屋。よかったよかった。

でっか…

そしてこのことを報告するため再びアヤミハビル館へ。スタッフの方に報告!良い報告ができましたね。んで館にはこの日の朝イチで羽化したというヨナグニサンが展示されていました!!ラッキー!

ぴっかぴかのヨナグニサン

「いやー昨日の子達(僕たちのこと)早く来ないかなーーと思ってたのよ!!」とスタッフの方談。ありがたいことです。バシバシ写真撮りました。ていうかオスでこのサイズってやばいな。またもや色々情報交換して、めちゃくちゃ礼を言ってアヤミハビル館を出ました。

さてここからは浅い湿地にいくんじゃ。全員巻き込み湿地じゃ!!到着。岸辺の踏むと水が出でくるような浅い一帯をガサガサ。おおお!ガッツリ虫が網に入る!!素晴らしい!無数のウスイロシマゲンゴロウとタイワンセスジゲンゴロウに混じって、トビイロゲンゴロウやマルケシゲンゴロウ属の一種(コマルケシ?)やシャープツブゲンゴロウ、ウスチャツブゲンゴロウ、チビコツブゲンゴロウ、ヒメタマガムシっぽいやつやミナミチビマルガムシっぽいやつなどが採れる採れる!!(ミナミチビマルガムシっぽいのは以前採ったチビマルガムシより少し小さい気がしました)カタビロは無印ケシカタビロとカスリケシ!モリモトケシを疑ったものの、これは環境的にもカスリくさい気がします。カマキリ屋が「なんかイトアメンボいるよ!」と声をあげたのでもしかしたらコブイト…と思い向かいましたがオキナワイトでした。まぁそうだわな。しかし小さいのがいっぱい採れるのはいいな…水昆屋ではない同行者も、「こんだけ網に入ったら楽しいわそりゃ」と言っていました。楽しいだろぉ?

ヒメタマガムシ?

コマルケシ?

どちらも近いうちに同定します。
小一時間ほど熱中して、湿地帯成分補充完了。
ここからはカマキリ屋執念のヤサガタコカマキリ探しが始まりました。
が、網を振れどヤサガタは入らないらしいです。マエモンは沢山いるんだけどなぁ。

気付いたらしっかり夕方に。もう一回最後に西崎へ行くもこの日も夕日は雲に阻まれて微妙…うーん…まぁでも我々の滞在時の昼間の予報は結構雨予報が多かったので、採集できただけでも幸運でしょう。



商店で夕飯を買って帰ると、オーナーの方から「あ、弁当買ってきちゃったかぁ〜」と一言。もしかして、と思ったら台所で捌かれている魚。
オーナー「夜も一仕事やんの?」
ぼくたち「やりますね!最終日ですし!」
オーナー「よしじゃあ刺身用意してやって」
ぼくたち「え、ええ!?いいんですか!ありがとうございます!!ありがとうございます…」
気付いたらなくなりかけていた刺身


その場で釣ってきた超新鮮なお刺身をいただきました。う、うめぇ…これまでの激闘に染み入る刺身…
やっぱり最高の宿ひいてました。
十全にエネルギーを補充して最終夜。といっても明日の出発に向けて荷物の整理とかしなきゃなので、夜遅くまでフィールドというわけにはいきません。とりあえずぼく以外は草地でスイープしていたので、僕はトゲアシアメンボの姿をもう一度見たいと近くの沢へ。足元ではエサキタイコウチが動いてます。川から視線を感じると思ったら、ヤエヤマイシガメがこっち見てました。

ヤエヤマイシガメさん
明るくしてごめんなさい

トゲアシ

スイープ組と合流。カマキリ自体は採れるけど、やはりヤサガタはとれないらしいです。そして今日に限って気温高め湿度高めでライトに良さげな雰囲気。今日の午前中に送っちゃったよ!!!くそおおおおお!

とりあえず林道を流すことに。ってなんだ…今のコウモリみたいなやつ…あぁぁぁあ!!ヨナグニサンだあ!!!!車のヘッドライトに照らされた超巨大な飛翔物体。残念ながらその後飛んでいったものは見つからず写真は撮れなかったものの、最終夜にして一瞬姿を拝むことができました。アヤミハビル館で聞いたところによるのこの時期はどうやら羽化した新成虫が多いらしいです。これもまたシュウダとともにリベンジ対象だなぁ!カマキリ屋もまだ粘っていますが、すでに鋼鉄四つ折りの網はボロボロ。んでついにタイムアップ。最後にちょこっと街灯巡りをして宿へ帰還。アシナガサシガメの仲間が採れたらしいです。カマキリ屋的にカマがついているものは集めたくなる性分らしいです。たしかにアシナガサシガメかっこいいよね。
自分たちの荷物を整理して、満点の星空を見た後に就寝…

11/6

与那国を発つ日が来てしまいました。レンタカーの返却もあるので、9時前には宿を出発…大変お世話になりました。ありがとうございましたゲストハウスfiesta。色々刺激的な宿でした。

9時半前には船に乗りこみ、出港を待ちます。
なんと名残惜しいんでしょう。んでめっちゃ晴れ。美しいブルーの海と空。予定通り10時に出港。徐々に遠ざかる与那国を見つめつつ、これから現実に戻される恐怖を噛み締めます。まぁ、まだ最後に航路で鳥見あるんですけどね。

カツオドリが飛び始めたのでデッキへ。
あ、あれ!!?これなんかもうすでにカツオドリじゃないのいるなおい!!!
アオツラの若いのだぁぁぁぁぁぁぁぁあ!めっちゃ近く飛んでくれるし!!裏切らないなぁ〜与那国航路すげぇなぁ!!行きも帰りも見ていいんですか。贅沢贅沢。15分ぐらいかな?船と一緒に飛んでくれて離脱しました。

アオツラ若

途中渡っている小鳥が見られたので撮ってみたらオオジュリンくさい。すごい。頑張れ〜!!

オオジュリンぽい

このあとはひたすらカツオドリ。まぁもう大満足ですよ…

カツオドリ

気付けば石垣。ここからバスで空港へ。あああ本州へ帰ってしまう…出発時刻まで時間があったので遅いお昼を食べて、お土産を買って飛行機に乗って現実へ戻りました。

こうして無事我々の遠征は終了。ケガなく終われてよかった…(右足が水には落ちたけど)
そして今回はほんとに色んな人にお世話になりました。ありがとうございました。ヨナグニシジミガムシやモリモトケシカタビロアメンボなど今回拝めなかった生き物をリベンジしに是非ともまた来たい与那国島。でも最低限目的のものも無事に採れ、憧れていた生き物を拝むこともでき大満足です。さて…卒論進めましょ…

2021年11月13日土曜日

発狂の晩秋八重山 石垣島編

 先月末からお卒論に使えるサンプル収集を主目的に八重山(石垣・与那国)に遠征に行っていました。本来ならお卒論はもうまとめている時期ですが、この遠征は本来ならば夏に予定されていたものでした。それがあまりのコロナの流行の酷さとワクチン接種ができていなかったため泣く泣くいったん中止。もはやあまりにも遅すぎるサンプル収集ですが、コロナがここにきてかなり下火になったこともあり、どうしても自らの手で石垣与那国のものを採集しておきたく出撃しました。(西表島のものは既にもっていました。)その目標のモノに関しては環境さえ合えば直ぐ採れますし、そもそも採集がめちゃめちゃ難しい虫ではありません。そのため他の水生昆虫採集に時間を割くこともできるでしょう。なんといっても与那国は初上陸の島ですし、トゲアシアメンボなど国内では与那国にしか生息しないようなのも沢山います。今回はそんな遠征のお話を記憶が新しいうちにここに記しておきます。(専門外の生き物も載せています。誤同定などあればご教示くださいませ。)

注:本記事はその場その場の臨場感を出すべく、当時のテンションのままで書いています。そのためうるさいです。ご覧になる方はその点ご了承ください。。

石垣島編

2021 10/30
出発の日。今回の同行メンバーは同期のゴキブリ屋、多足屋、そして一個下の代のカマキリ屋。ワクチンを二回うち、かついくらコロナが一時的に下火になったとはい感染対策をおろそかにはできません。島に伺っている以上、そこはしっかりやろうです。消毒用エタノールは持参。17時すぎ、石垣空港に到着。宿に送ってもらいレンタカーを借りてとりあえず腹ごしらえだと八重山そばを食べました。おいちい。夕食後はとりあえず林道にいってみるかという話に。移動で疲れているはずだが離島に着くとエネルギーが無尽蔵。石垣の流水環境には全く詳しくないが同行者曰く以前は沢があったとという林道なので期待。林道の手前でお借りしたライトセットでちょこっとライトをやってみようということになりました。しかし風が強い。挙句雨まで降ってきてしまい、何のために設置したんこれっていう速度で撤収して、素直に林道に向かうことになりました。幸い林道に着くころには雨が止みかけていて助かりました。

アオスジコシブトハナバチってやつでしょう

林道に入るといきなり垂れ下がった枯れ枝にアオスジコシブトハナバチが三匹まとまって寝ていました。顎で枝を咥えているのが可愛すぎる。ゴキブリ屋はヤエヤマツチゴキブリやマルバネゴキブリを採っていました。ちょっと歩くと、その例の沢があったという場所につきました。が、水がない!!一滴もない!!うわああああああ。水がなければどうしようもない。仕方ないのでここは諦めることに。

オオハナサキでええんでしょうか

大きめのカエルが跳ねる。オオハナサキなのか。八重山のカエル。全然わからん問題が発生。勉強してくればよかったなあ。
ちっさいカエルも跳ねる。

ヤエヤマヒメアマガエル

ヤエヤマヒメアマガエルだ!これは僕にもわかるやつ。昨年だかに記載されたばかりなので記憶に新しいですね。

林道はとにかくナナフシが多い。至るところにナナフシが。


んででけえ。軒並みでけえ。ヤエヤマトガリナナフシってやつなのか。
とことこ林道を奥へ歩くと2本目の沢があるべき場所についた…が…。
ここにも水がない!!!どうした!!!!!そういう時期なんかなにこれ?割と規模ありそうな沢なのにからっからなんですけどなにこれ。同行者も困惑。でもまだあきらめません。どうやら山を下りた先にもう一本水量の多い沢があるらしいのです。林道はとりあえず見終わったらしいので引き返すことに。引き返す途中、行きに見かけていた水がたまったコンクリの枡をガサガサしてみました。こういうところには大抵ヤツがいるのだ…水面には多数のケシカタビロアメンボ。そして泳いでいる圧倒的な美麗カラーリングのゲンゴロウ!!逃がすかオラァ!!

リュウキュウオオイチモンジシマゲンゴロウ

いええええええええええええい。八重山では比較的簡単にとれるリュウキュウオオイチモンジシマゲンゴロウ!!上翅の模様があまりにも美しい。え、ホンシュウほうですか?採ったことないですけど??あっちもいつか採りたいものですな。
こういった枡はちらほら他にもありましたが、水があれば大抵このモンジが泳いでいました。他にもタイワンセスジゲンゴロウや、ウスグロヒラタガムシであろうものが採れました。モンジが採れると途端にお腹いっぱいになった感がでてきてしまいましたが、もう一本沢があるんじゃ。そちらへ向かいます。んでここは水が流れている!!!!やったぜ!!水があるだけで楽しめる人。パッと見た感じ、お卒論サンプルが採れる感じの沢ではないけど、水がある時点で勝ちみたいなものです。水面にライトを当てると無数に動くもの!!大きいのはタイワンシマアメンボ、そして小さいのはアシブトカタビロアメンボ!!

タイワンシマアメンボ Metrocoris esakii



アシブトカタビロアメンボは国内で最大のカタビロアメンボで3 mm前後あります。宮古島・石垣島・西表島から記録がありますが、僕は西表でしか採集しておらず、石垣島では初採集です。これが群れている絵面は壮観。長翅型もいるんですが、今回は採れませんでした。沢の岸の浅いところではイリオモテケシカタビロアメンボも採れました。西表島で過去相当苦戦した種だったんですが、石垣ではあっさり採れてしまいました。
気付けば日が回ってしまっていたので撤収!カマキリ屋はスジイリコカマキリが採れたらしく、良い顔をしていました。
初日は十分八重山成分を浴びながら終了。

10/31
二日目。午前中は海に行く予定にしていました。しかしちょっと宿でぐだぐだしていたら到着が遅れてしまう形に。干潮の少し前に入りたかったのに、満ち始めてからになってしもうた。まずい。ここは教えて頂いた某種のポイント。ウミアメンボはちらほらいるんですが、その目的の奴は見つかりません。しばらくあと、超高速で水面を滑走する何かが目に入ってきました。しかし一瞬で視界から消失。どこいった?しかしこれでやつがいるということは発覚しました。もう少し粘ろうと思いましたが、しっかり満ちてきてしまい撤退。んーーーー今日はこのぐらいにしておいてやる。また明日勝負じゃ。

午後はカマキリ屋が草地に行きたいというのであまりにも草地すぎる草地に。草地に水昆要素はないやろなあと思っていたんですが、牧草地の間に流れる沢とそれがたまった道路沿いの水溜まりを発見。助手席からちらっと見ると、黒い点が浮いている!!!
ストおおおおおおおおおっぷ!!うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!ツマキレオオミズスマシ!!!!

ツマキレオオミズスマシ
Dineutus australis

なんか勝手にもっと薄暗いところにいるのかと思い込んでいましたが、こんな日差しガンガンの道路沿いにできた水たまりにもいるんだ!!
この水たまり、このツマキレオオミズスマシだけでなく、愛しのオキナワスジゲンゴロウ(成虫幼虫ともに)やシャープツブゲンゴロウも採れました。アメンボはセスジアメンボがぽつんと一匹いました。異様に強い水たまりでした。感動。
肝心の草原の成果はというと、カマキリ的にはかなりよさげな環境なものの、成果は微妙らしいです。バッタの数はすごかったんですけどね。「まあまた時期かえてきますわ。」とのこと。

上空を飛ぶサシバ。

夕方は友人たちに「沢いっていい?」とお願いをして沢へ。本題のサンプル収集。
ついてすぐに同行者たちにも手伝ってもらって無事サンプルは採集できました。よしよし。一緒にタカラナガレカタビロアメンボが入ってきます。とことんカッコよいカタビロで大好きなので嬉しい限り。ここではもう一種とあるカタビロを狙っていたんですが、採れませんでした。むずい。

タカラナガレカタビロアメンボ
Pseudovelia takarai
たまらねえ~~

夜の部。とりあえず必要最低限のものは採れたので気が楽。昨晩いった山にまたいくことに。ゴキ屋と多足屋は夜が本番らしいので昨晩に引き続き大暴れしています。すごいテンション。多足屋はゴキブリも好きなのでゴキ屋と一緒に地面にしゃがみこんで側溝の落ち葉をあさっています。

ヒメマルゴキブリ
かわいい。

タイワンサソリモドキ
単純にかっこよい。

普段は見ない夜の生き物たち。専門がそれぞれ違う人たちと山を歩くと知らない生き物の名前がめちゃくちゃ耳に入ってくるので、情報量で頭がパンクしそうになります。まあそれが楽しいんですけどね。

林内に入れる道があったので少し入ると、こんなのが。

ナナホシキンカメムシーず

きらびやかすぎる!!南の島では普通に見かける本種ですが、ただでさえ見かけるたびに美しさに感動しているのに、こんなにあつまっていたら感動も倍増です。

ここでカマキリ屋が「バイカダ!!」と声をあげました!!
ふぉおおおおおおおおおおおおおお

サキシマバイカダ

う、うつくしい…。なんて優美な蛇なんでしょう…初見です。最高。良いものを見ることができました。

ゴキブリ屋が叫びだしたので何事かと思ったら、どうやらそうとう良いゴキブリがいたらしいです。滅茶苦茶楽しそう。
こうして二日目終了。明日が石垣でフルで動ける最後の日です。

11/1
石垣で動ける最終日です。とりあえず僕は昨日のリベンジをするべく海へ。他同行者の皆さんは山に籠るそうです。

というわけで海に置いて行かれました。でも干潮より45分前だぜ。
やってやる…やってやるぞ。

対戦宜しくお願いします。

まあ昨日みたいにそう簡単にはみつから…え?なんか高速で水面を滑走しているやついるんですけど?????あれこれそうだよねこれね?
しかし動きが爆速。人間では目で追うのがやっと。こういう時はとりあえず網で行き止まりに追い込んだらすぐ掬ってみよう。

よっしゃいっけええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ


ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!南の青い海にこだまする叫び


サンゴアメンボ!!!!!サンゴアメンボですよ!!サンゴアメンボ!!ねえサンゴアメンボ!!うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

いるいるめっちゃいる!!慣れてきたら結構んで捕まえられる!!終盤もう「そこぉっ!!」とか「おそい!!!(おそくない)」とかエースパイロットかなにかみたいなセリフをはきつつサンゴアメンボとのバトルを楽しむ戦闘狂が爆誕していました。勿論数個体採って、他はリリース。
このサンゴアメンボ、満潮時には海没して過ごすらしく、干潮前後でしか水面を爆走する姿は見ることができないようです。んでみてくださいオス(白バック写真右)の前脚の凶悪さ。最高です。どっから動見ても最高です。何でしょうかこの虫。ちなみにアメンボ科ではなくサンゴアメンボ科です。本科は国内からこの一種のみが知られています。

同行者たちに採れたと連絡。向こうはまだ山の中らしいので、潮も満ちてきたし、ウミアメンボと戯れることにしました。(ちなみにサンゴカメムシとサンゴミズギワカメムシも探したんですが惨敗しました。実力不足感。)

ウミアメンボ
Halobates japonicus

う~ん。こっちも最高。ときどきこのブログで話していた遠洋性ウミアメンボとは違い、こちらは沿岸性で、港やマングローブ林など波の穏やかなところでみられます。南西諸島だと見やすいですね。遠洋性連中に比べて、少し大きいです。

そんなこんなで昼には山に行っていた同行者たちと合流。向こうの戦果も上々だったとのこと。とりあえず昼食を食べて、午後はなんかもうみんなだいぶ満足しだしたので、田んぼの様子を見に行くことに。

が、田んぼが渋い。看板にも「今年はダムの水がピンチです」みたいなことが書いてあって苦しい感じになってきました。

セイタカシギだ。

というわけで田んぼは水昆に関してはダメダメ。こればかりはしょうがないですね。
カマキリ屋はマエモンカマキリの卵鞘を見つけて喜んでいました。

まあまあでももうサンゴアメンボだけでも万事OKです。この後この日は明日朝イチで与那国へ出発ということもあり車の返却だなんだで夕方すこし山でゴキブリを探して終了。いいのです。なぜなら私はサンゴアメンボを採ったから。もう無敵です。誰にも負ける気がしません。

夜は宿でサンゴアメンボやみんなの採集成果を眺めつつお酒を飲み、寝ました。贅沢すぎる。これにてとりあえず石垣終了!!!!!!満足満足。

次回、与那国島編へ続く。

2021年10月29日金曜日

わからねえ

 先日、大河川の岸をトコトコしていたミズギワカメムシの幼虫を数匹採ってきました。

ようちう

案の定数日後。

とりあえず、 Saldula sp. で。

羽化しました。カタビロと同じ感じで気付いたら羽化。かっこいいなあああ
にしても種名がわかりません。自分から和名名乗り出てほしい
カタビロアメンボだと羽化しちゃえばほぼすべての種で見た目で名前が分かるわけですが、ミズギワの場合はそうはいかないですよねえ。
標本にしてなんとかわかるかどうか…勉強がんばろ…

2021年10月23日土曜日

アマミ流水2種


送って頂いてしまいました。アマミオヨギカタビロアメンボです。(ありがとうございます!)ふぉおおおおおおおおお
以前自己採集してはいるのですが輸送がうまくいかず飼育リベンジです。にしてもマットな黒と白のシックなカラーリングと、独特な(特にメス)ひし形っぽい体型!!メスの方が大型で、オスはよくメスの上に乗ってます。にしてもすんばらしいですね。最高です。河川に生息し、野外では場所によって大集団をつくるそうなんですが、自分が採ったところはそこまで大きい集団ではありませんでした。いつか圧巻の集団を見たいところです。


こちらも一緒に送って頂いてしまいました。幼虫まで入ってました。そういえば名前はチラホラだしていてもこうやってしっかり白バックをのっけるのは初めてかもしれませんね。奄美と徳之島の河川に生息する極小(2 mm以下)のチビミズムシ。成虫の白×黒が大変お洒落。なんだか野外だと目立ちそうなものですが、砂利の上にいると意外と目立ちません。果たしてこちらは飼えるんでしょうか。以前エグリタマと一緒に持って帰ってきた個体が1か月ぐらい生きたので行ける気がしています。増やせたらさぞかし人生が華やかになると思います。頑張るぞ。

2021年10月17日日曜日

福島弾丸ツアー

 昨日、弾丸もいいところで福島に行ってまいりました。本記事は午前の水族館、午後の水昆探しの豪華二本立てでお送りします。


目的の水族館はアクアマリンいなわしろカワセミ水族館!!

この水族館、どうやら実質ゲンゴロウ水族館と聞いておりまして前々から行きたかったのですが今回ようやく訪れることができました。実際ゲンゴロウ水族館というか水生昆虫水族館でしたので、その水昆要素をレポートいたします。

初手からとんでもない種の画像
フチトリさん。

えええええええええええええええええええええええええフチトリゲンゴロウいるんですけどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
ナミゲンゴロウに迫るサイズ感!!そしてナミゲン以上の重厚感!!生きているのは初めて見ました…もうこの時点で感動です。フチトリはマルコガタノゲンゴロウやシャープゲンゴロウモドキなどと同じ国内希少野生動植物種で採集は勿論飼育や譲渡なども許可なくできません。しかもこのフチトリは最近は国内では風前の灯といったところになっています。(どこかで生き残っていてほしい)つまりこの生きたフチトリが見られるというのは大変貴重なことなわけです。大興奮でした。

あまりにも素敵な水槽

そしてみてくださいこの水槽。タガメとオオミズスマシが入っているんですが、もう語彙力がなくなる良さです。なにがどう良いって説明できないけど良いです。良いんです。

マルコガタノゲンゴロウちゃん

まるこおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
フチトリと同じくこちらも国内希少野生動植物種。動いているのが見られるのは貴重です。なにしろ可愛さが大変なことになっているので、もう大変です。語彙の死
同行者たちも心を奪われてしまったのかめっちゃ動画撮ってました。かわいいんだもんしょうがない。

!?!?!?!?!?!?!?!?

そしてヤバすぎるゾーンへ。こんな水族館他にあります?なにこれどうなっちゃってんの?この小さい水槽には数多の水昆たちが入っています。是非とも皆様自分の目で確かめていただきたいです。トウホクナガケシとかニセモンキが見られる水族館なんてここだけですよ(確信)ちなみにケシカタビロアメンボなどもいますので、水生昆虫ファン変態ならどなたでも楽しめること間違いなし。

ら、ラウスミズムシ!!

脇にはこんな展示も!ラウスミズムシ!!水生半翅ファン歓喜。


先日記載されたヒラサワツブゲンゴロウのパラタイプ標本!!そして生体!!(この隣には記載論文もぶらさがっていた)

交尾中

そしてこの館にもオウサマゲンゴロウモドキが!!ここは本種の飼育されている国内の3館のうちの一つです。昨年石川のふれあい昆虫館にも訪れましたので、残りは山梨のオオムラサキセンターということになります。そっちにも見に行きたい!!今回は運よく交尾しているのを見ることもできました。めちゃでかい。んでカッコよさがもう最高です。メスには交尾栓がついているのもいました。

ここでなんとあの水昆ハンドブックの著者のお三方と合流!!そう、今回はその道のプロと採集をご一緒させていただきました!!事前にツイッターでカワセミ水族館の学芸員でもいらっしゃるHRSWさんからお声がけをしていただいて…!!もう僕からすれば神々みたいな方々ですよ!!まさかこんな日がくるとは思いませんでした。

今回僕が第一目標としていたのはとあるカタビロアメンボ、お三方と少しお話をしたあと、採集へ。この時、「16:30までに帰ってきて再入館してお土産とかみよう!とりあえず採集行くぞ!!」ということになりさっそく現地へGO!


ついたのはこういうところ。石がゴロゴロしています。目標のカタビロはこういう石の下をめくるといるらしく…

エサキナガレカタビロアメンボ
Pseudovelia esakii

いたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああいっぱいいるうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう


すげええ!!すげえ!!石ひっくり返すとおびただしい数が!!こんなにいるのか!!本種は東北の大きな沼や湖の石のしたなどから得られる種で、自分が本属(ナガレカタビロアメンボ属)で未採集のものは本種のみだったのです!!国産既知種は五種しかいないですが、無事コンプということになりました。やったーーーーー!!!!!!
というわけでこの浜では無事目標種を撃破!!

次は第二目標がいる場所を案内していただくことに。
ここではとあるケシミズカメムシを探して、沼の縁の湿った土の上を凝視します。
なかなか見つからないですが…しばらくした後…

ケブカコバネケシミズカメムシ
Hebrus pilosellus

あーーーーーーーーーーーーーいたーーーーーーーーーーーーー!!
ケブカコバネ!!こちらもなかなかとれない奴!!写真は家に帰ってからそれっぽいのを撮りました。たしかによくいる無印ケシミズより翅が若干短い!!なかなかお洒落な落ち着いた雰囲気のある虫です。この沼、ケブカコバネ以外もアツく、モンシロミズギワカメムシ、キベリクロヒメゲンゴロウやマルチビゲンゴロウ、ルイスツブゲンゴロウ(一個体だけ。僕がとったわけじゃないんですけど。んんんん悔しいいいい。)などなどが採集されました。

モンシロミズギワカメムシ
Chartoscirta elegantula

はい、これは絶対カッコイイタイプの虫~~~~

キベリクロヒメゲンゴロウ
Ilybius apicalis

北海道以来二年ぶりのクロヒメゲンゴロウ属!!かっっっこよ!!

ルイスツブゲンゴロウ
Laccophilus lewisius

僕の網にはどれだけやっても入らなかったカワイイ方。なんでだよおおおおお

にしても凄いのはものすごい勢いで水昆を採集するレジェンドのお三方。もう知識も経験もちがうので、網に入る虫の数が多い!!僕のヘタクソさ加減も露出していきます

一時間以上がっつりやって、記念写真を撮ってレジェンドのお三方とはお別れ。目標としていた半翅二種もクリアし、その他にもいろいろ見ることができました。もしかすると、というか今回最大の収穫はプロの採集を目の前で見られたことと、いろいろお話できたことかもしれません。改めてこの場をお借りして御礼を申し上げます。お忙しいなか本当にありがとうございました!!

ここで時計を確認したらなんと既に四時を回っていることが発覚。ここから水族館までは30分ちょっと…最終入館時刻までに再入館できない!!!しまった。採集に夢中になりすぎました。お土産買えてない!!!!と、いうわけで、まだまだ採集したりないし、また時期を変えて伺います!!!カワセミ水族館も勿論水昆だけでなくカワガラスやサンショウウオ、淡水魚などもがっつりいます。決して大きい水族館ではないですが、中身がとんでもなく濃い水族館であることは、これだけさらっと回っただけなのにひしひしと伝わってきます。もう是非行ってください。特に水昆好きな方。
以上こんなに有意義な週末ある?ってレベルの週末でした。

今回お世話になりました皆様の執筆されている書籍はこちら(ダイレクトすぎる宣伝)
↑ゲンゴロウ・ガムシ・ミズスマシハンドブック(文一総合出版)
↑タガメ・ミズムシ・アメンボハンドブック(文一総合出版)

2021年10月10日日曜日

布教用教材

採集ネタが少なくて申し訳ないです。離島に行けたら発狂記事でもかけるんですが。まあでも来週は多少ボリュームあるものを書けるかもしれないのでゆるしてください。

先日狂気を感じるこんな画像をつくりました。カタビロアメンボ布教教材としてお使いください。ホントは和名を入れたかったのですが入れるとごっちゃごちゃになる未来が見えたので入れませんでした。


二段ずつで雄雌セットになっています(上がオス)
つまり種数的には11種です。

1・2段目真ん中からカスリ、イリオモテ
3・4段目左から、ウエノ、ウスイロ、無印ケシカタ
5・6段目左からチャイロ、ホルバート、マダラ
7・8段目左からタカラナガレ、ヒラシマナガレ、ケシウミ

となっています。まだまだ撮影できていない種も多いので完全版でもなんでもないですが、参考程度にどうぞ。