2019年3月30日土曜日

ゲンゴロウ達を見ていく回

前回記事でも言った通り、本記事は遠征からお持ち帰りしたゲンゴロウ(中、大型種)の四種をエセ白バックで見ていく回です。写真のクオリティは気にしてはいけません。

一種目:ウスイロシマゲンゴロウ

ウスイロシマゲンゴロウ(Hydaticus rhantoides
なんだよこの写真

シマゲンゴロウ属ですが、シマ要素があまり無い本種。地味といえば地味ですが、渋いカッコよさはあると思います。
本州にも生息していますが、比較的採集が難しいようです。
南西諸島では普通種です。今回もよく網に入りました。

二種目:トビイロゲンゴロウ

トビイロゲンゴロウ(Cybister sugillatus

かっちょえええええええええ!
前胸側縁のオレンジ色がかわいいですね。
20mm前後のサイズになる大型種。
今回はウスイロシマより個体数を見ました。合計10個体以上網に入りましたが、全て♂。しかもみんな欠損無し。偶然とは思えません。オスの方が若干先に発生するんでしょうか。どなたかご存知の方おられましたらご教示お願いします。


三種目:コガタノゲンゴロウ

コガタノゲンゴロウ(Cybister tripunctatus lateralis
秘技、写真の使いまわし発動!

うひょおおおおおおおおおおおおおお!
前回コガタノを紹介したときにも言いましたがおめめくりくりですね。
コガタノと名前はつけど大型種。サイズは25mm前後。
これも何回か言っていますが、全国的に見て減少傾向な種が多い大型種の中でも、九州等では個体数が増えているというイレギュラー要素持ちなゲンゴロウです。関東に住んでる僕からすればめちゃめちゃ羨ましいんですが。
南西諸島ではまだ普通種です。コガタノが普通種として見られる環境はしっかり残していきたいですね。

四種目:オキナワスジゲンゴロウ

オキナワスジゲンゴロウ(Hydaticus vittatus)

ほわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!
かっこよすぎるだろ!
シマゲン属のなかでも一番好きかも。前回A美O島に行った時にもこの種は記事にしましたが、ほんとにカッコイイですね。
本州にもスジゲンゴロウが生息していたようですが現在は絶滅種扱い。悲しい…
オキナワスジゲンゴロウも沖縄本島ではかなり危機的状況にあるらしいです。
サイズは10mmちょっと。

今回のゲンゴロウ達以外にも南の島には小型種等めちゃめちゃ魅力的な種がいっぱいいます。
やっぱりこういう生き物たちが人知れず絶滅しないような水辺環境を残していけるように少しでも僕が協力できればいなとこの記事書きながら思いました。まずは色んな人にこのような水辺の生き物を認知してもらわねば。

2019年3月27日水曜日

A美O島再び 六日目

フルで動けるのもこの日が最終日。というかこの翌日は何も見られずに空港だったので最終回ですね。

前回見られなかった初見のヘビが出た。

ブラーミニメクラヘビ(Indotyphlops braminus

ほぼほぼミミズじゃん。
石の下から出てきました。

よくみるとちゃんと眼があるよ。

どうやらブラーミニ君、外来種のようですね。(侵略性はあるのかな?)
あと、こいつ単為生殖できるらしいです。スペック高い。

あ、そういえばこの日やっとコガタノゲンゴロウを発見しましたよ。トビイロより少ないのはどういうことなのか。時期の問題なのか?写真はシメに持ってきましょうかね。
あと、この遠征中初のゲンゴロウ探しの時にトビイロゲンゴロウを素手で捕まえるファインプレーをみせた同行者の活躍もあり、オキナワスジゲンゴロウ等を追加採集できました。

海岸沿いに肉食獣。

N E K O


あ、この個体、例のTNRされてますね。耳の一部がカットされている。

A美O島のノネコ問題についての僕の考え方はこちら 巧妙な誘導
 (2020年6月8日追記:リンク先の記事を時間かけてもっと最新に、そして僕の考えも追加更新していくことにしました。なのでリンク踏めないとおもいます。お待ちくださいませ)

はい、夜の部突入。

アマミアオガエル(Rhacophorus viridis amamiensis

おめめくりくり。くりくりどころの騒ぎじゃあねえぞ

本日も登場。

ガラスヒバァ(Hebius pryeri

かっちょえええええええええええええ 感想は以上です

あ、ゴキだ。

サツマゴキブリ(Opisthoplatia orientalis

サツマはこの黄色い縁取りがイカすよね。

はい、じゃあ最後に皆さんお待ちかねコガタノ君で締めましょうかね。
なんちゃって白バックで

コガタノゲンゴロウ(Cybister tripunctatus lateralis
か、かわいいのおおおおおおおおおおおおお
んでかっこえええのおおおおおおおおおおお

やっぱ眼が大きいですね。さすがアイドル。
近頃九州とか一部では勢力を盛り返している大型種の異端児。今後に注目。

というわけで今回の遠征はこれで最終回となります。読んでくれた方、ありがとうございました。

次回はコガタノ君含め今回採れた大型、中型種のゲンゴロウ達の特集なんかしようかな。



2019年3月26日火曜日

A美O島再び 五日目後編

アシブト君を発見し、満足して一旦宿に帰還。その後、ザーッと雨が降り出しました。そしてそのまま日没。
これはチャンスと思い、雨が弱まったタイミングで外をうろついていると、某イモリが出たとの情報を頂き駆けつけることに。

えーどこですか?ここにいるんですか?あ、あの動いてるやつですね?

!!!!!!!!!!!!!

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおイボイモリだあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!

イボイモリ(Echinotriton andersoni

なんですかこのカッコよさは!
もうゴジラじゃん!肋骨ううううう(発狂)

イボイモリはかなり原始的な種類のようですね。原始感はありますよね。
僕は両爬屋ではないので生態とか詳しいことはできないのでもっと細かく知りたい方は別サイトの方がいいですが、←おい とにかくカッコイイだけは連呼しておきます。
イボイモリかっこいい。
イボイモリやっぱかっこええわ。
イボイモリ神。
うるさい
絶滅危惧Ⅱ類(環境省)、鹿児島県指定天然記念物です。
この後この個体はコケの上をのしのし歩いて斜面を登り森へと消えました。

イボイモリで今日の夜は色々でそうだと確信したので林道へ。
案の定カエル祭りでした。

ヒメアマガエル(Microhyla okinavensis
車の前に飛び出てくるなよ…

ヒメアマ君は日本最小のカエルですね。二、三センチぐらいしかないです。

前回滅茶苦茶見たのに今回あまり見てなかったカエルも続々路上に登場。

アマミハナサキガエル(Odorrana amamiensis
そんなところにいたら轢かれるぞ。

上のハナサキ君は緑色がいいですね。かわいい。

/あ、こんばんわーっす\
アマミアオガエル(Rhacophorus viridis amamiensis

こんばんわー。今回一番鳴いていたのがこの種。繁殖期なんですね。無知

路上にカエルが多すぎてコワい。天然記念物がガンガンでてきてるんだもん。
下のこの子は天然記念物じゃないけど。

リュウキュウカジカガエル(Buergeria japonica
リュウキュウカジカも前回はめちゃくちゃいたんだけどなあ。今回少なかったなあ。


超美麗カエル登場。

アマミイシカワガエル(Odorrana splendida

うっひょおおおおおイシカワさんキタアアアアアア!

もう一枚イシカワさんボーナス。
今回イシカワさんは結構数見ることが出来ましたね。(十個体以上は見られた。)

岩陰からこんちわーっす

デカいカエルが道路を横断。アイツは…やはり!

オットンガエル(Babina subaspera

オットンさん堂々の登場。でけえ。貫禄しかねえ。んでかわええ。

カエルだけじゃなくてヘビも出ましたよ。

ガラスヒバァ(Hebius pryeri

キタアアアアアア!カッコよすぎるだろ!
カラーリングとかもうなにからなにまで
一応、毒蛇ですが、今まで実害は報告されていない模様。とにかくかっこええ。

道路上に黄色っぽいニョロニョロ。
ん?

あっ、やべっ
ハブ(Protobothrops flavoviridis

出ましたねえホンハブ。写真の距離感が筆者の恐怖を物語っていますねぇこれは。
というかもうこの写真のハブはいつでも攻撃できる体勢になっていますね。
ホンハブ自体がカッコイイのは間違いない。(確信)
というかとんでもなくカッコイイ。

この島の林道はこんなことになります。
手前オットン、奥ハナサキ

すんげえ島だなあここは!

そういえばなんですけど、この鳥のちゃんとした写真がこの日やっと撮れました。

アマミヤマシギ(Scolopax mira

アマミヤマシギさん、今回は非常に多く見られました。写真はなかなか撮れなかったケド。にしても逃げない。一回こっち見るし。奄美群島と沖縄北部でしか記録のない非常に貴重な種類です。でもあの逃げない感じを見るにネコ…ネッコにバンバン捕食されてそうです。

こういう島の林道を車で流すときは世界的にも貴重な生き物たちを轢かないよう徐行で走りましょう。

大興奮の五日目終了。殆ど寝れませんでした。



2019年3月25日月曜日

A美O島再び 五日目前編

最も生き物がでたのはこの五日目。昼の部を前編、夜の部を後編とします。

海岸に行ってみました。

ハマシギ(Calidris alpina

ハマシギはポツポツいる感じでした。

大きいチドリ発見。

ムナグロ(Pluvialis fulva

もう聞きなれた、最近勢力拡大中の鳥の声。

イソヒヨドリ(Monticola solitarius

イソヒヨは僕の周りではなんだか街中にも普通にいるようになってますが青いので結果好きです。

なんか首長いのいるなあ

ダイゼン(Pluvialis squatarola

ダ イ ゼ ン で し た
なんだその姿勢の良さは。背筋、ピーン!
後ろにはオオバンとヒドリガモも写ってますね。

その後もチドリ祭り

コチドリ(Charadrius dubius
中央コッチー。右がムナグロ。

コッチーーいいいいいいいいいいいいいいいいい!
やっぱカワイイんだよなあコッチー。コチドリが友達感覚

お、久々だねえ。メダイ君。←きっしょ

メダイチドリ(Charadrius mongolus

んんんんんんんんメダイいいいいいいいいいいい

結論:シギチは神。

あ、白いサギだ。

白いクロサギ(Egretta sacra

クロサギには白いタイプがいるんですねえ~。名前が詐欺。サギだけに。

黒いのも近くにいましたよ。

黒いクロサギ

クロサギの黒いタイプかっこいいよね。

ここらでちょっと虫探し。前回見ることが出来なかった虫を探します。
海岸の漂着物とかの下を探すと…

出たぁ!

アシブトメミズムシ(Nerthra macrothorax

これです探していたのは。もう超かわいい。
手の上の写真だと分かり辛いですね。もう一枚。なんちゃって白バックで。

なんだこの写真は

えー写真はひどいですが気にしないでいくとですね、アシブト君は、半翅目(カメムシ)に分類され、今のところ南西諸島と小笠原が分布域ということになってます。
また、前脚が鎌状になってるのが分かると思います。なんとなくタガメやコバンムシに近い感じの前脚ですよね。この前脚使ってハマダンゴムシだのを食べてるんでしょうね。
海岸の漂着物の下などちょっと湿った場所で見つけることができますよ。(大抵ハマダンゴムシもいる)
今回は結構数を見ることが出来ました。
幼虫も成虫も見られましたが成虫で大きくて1cmあるかないかぐらいでしたかね。

とにかくカワイイ。なかなか魅力的な生き物を見ることができました。

まあ、この日は夜がまた良かったんですけどね…後編に続く。

2019年3月24日日曜日

A美O島再び 四日目

4日目。この日も気温は高かったものの今度は湿気が無い感じ。う~ん。

ルリカケス(Garrulus lidthi
今日も今日とてルリカケス

チョウもちらほら飛んでいます。

アサギマダラ(Parantica sita

アサギは正直無茶苦茶好きなのでいると嬉しいですね~(結構飛んでた)

海がきれいだなあ
突然の海

あ、そういえば、遠征中数みたアイツの写真あげてないですね。

アイツ↓
サシバ(Butastur indicus
車の窓越し写真だけど

うひょおおおおおおおおおかっこええなああああああああ
サシバは沖縄とかその周辺の島では冬鳥(越冬)、逆に関東とかでは夏鳥です。今回みたサシバ達は越冬組で、間もなく渡るのでしょう。
この個体と夏に繁殖地で出会うとかいうアツい展開はあったりしませんかね。

夜の水辺に太くて短いヘビ。

ヒメハブ(Ovophis okinavensis

いくら相手はヒメハブとはいえ夜の水辺は危険。夜行くんだったら明るいうちに行ったところにしたほうが賢明です。

2019年3月23日土曜日

A美O島再び 三日目

三日目の朝、この日はちょっと気温があがると聞いて期待。

朝イチで宿周辺をうろうろしました。

ルリカケス(Garrulus lidthi
毎日ルリカケス

大きいキツツキが目の前に。

オーストンオオアカゲラ(Dendrocopos leucotos owstoni)

オオアカゲラのA美O島亜種。前回も見たんですけど写真はあげてないと思います。
超カッコイイ。天然記念物です。


昼間はゲンゴロウ探しに行ってきましたよ。

アマミシリケンイモリ(Cynops ensicauda ensicauda

やっと写真で登場のアマミシリケン君。遅えよ。
うじゃうじゃいました。

肝心のゲンゴロウはというと大型、中型種はばっちし発見。この日はなぜかコガタノを見られませんでした。
小型種はというとマメゲンとコツブゲン程度。僕の網の目をすり抜けている可能性は高いですが。アマミチビゲンは目撃しましたかね。ガムシはヒメガムシが圧倒的に多し。

トビイロゲンゴロウ(Cybister sugillatus
トビイロおおおおおおおおおお!!!!

やっぱこの前胸側縁のオレンジがイケてるぜ!クロゲンの南の島バージョンみたいな種類ですね。この日、トビイロは四個体掬ったんですけど、全部♂でした。

ウスイロシマゲンゴロウ(Hydaticus rhantoides
写真中央

シマゲン属だけどシマ要素が薄めです。でもお顔はしっかりシマゲン属顔。
南の島では普通種です。

 僕の大好きな種類も見つかりました。

オキナワスジゲンゴロウ(Hydaticus vittatus

うおおおおおおおおおおおおおお!
オキスジィィイイイイイイイイイ!!
やっぱとんでもなくかっこいいぜ!なんなんだこの模様とカラーリングはよお!

というわけで個人的には大満足の三日目終了。

2019年3月22日金曜日

A美O島再び 二日目

夜が明け、夜と姿を変えるこの島。
2日目は午前中から雨が降ったり止んだりでした。これは両爬も期待できると思ったものの、夜の気温が寒すぎた。凍えた。

ハイライトッ!

やっぱりこの島はこいつ見なきゃ始まらない。

ルリカケス(Garrulus lidthi
調子乗ってマニュアルで撮ったら暗くなった

まあこんな写真でも奇麗に見えるあたり流石ですよねルリカケス。
前回初めてこの島に来た時には簡単に見れたのでビックリでしたが今回もまあ沢山見れました。鳴き声はカケスと似た感じなので、喋らなきゃ美人スタイルです。(?)

目の前に降りた緑のハト。

ズアカアオバト (Treron formosae permagnus

「ズアカ」なのに全然頭赤くないじゃねえか!って最初は思ったんですけど、台湾に生息する亜種は頭赤くなるのでズアカのようですよ。(この話前もしたっけ?)

ああ~

荒んだ心は湿地で癒せ。こいつ荒みすぎだろ
ちなみに上の湿地は国の重要湿地なので網を入れることは不可能です。
というか今回の宿は敷地内が生き物がすべて採集禁止なので、これからの写真でなんか捕獲してたりするのは全て敷地外での採集個体です。ご安心を。証明できねえけど

あ、今回こいつの写真貼ってませんでしたね。

アマミサソリモドキ
Typopeltis stimpsonii

ビ ネ ガ ロ ン 先 輩
オッスオッス。相変わらずイケてるルックスと強烈なビネガー臭。

イモリの闊歩する水路でガムシ発見。

リュウキュウマルガムシ(Hydrocassis jengi
でいいのかな?いいんだよね!?有識者~

大きさもそれなりにありましたし合ってると思うんですけど間違っていたらどなたかご教示ください。ガムシに関しては素人同然なもので。
一応別アングルもあげておきます。なぜ床


リュウキュウマルガムシ自体は奄美大島にしか生息しません。
無茶苦茶かわいいんですけど。

そうこうしてたら夜に。
湿気はあるものの最初にも言った通り寒い。とにかく寒い。

やっとヘビがでた。

ヒメハブ(Ovophis okinavensis
お久しぶりでーす。

いまのところ南の島に行った際は必ず会うヘビ。今回の遠征ではヘビの中では一番乗りです。おめでとうございます。
にしてもいつも通り動きがゆっくりだし大人しい。

オキナワキノボリトカゲ(Japalura polygonata
すいません起こしてしまいました申し訳ございません

キノボリさんのいい顔見られたところで二日目終了。
今回は日に日に面白くなっていくよ!謎の自信