2019年9月29日日曜日

お食事

ゲンゴロウのお食事って萌えません?既にイタい
そんなお食事の記事です。

今回はデカブツ達の画像です。

ゲンモオンリー水槽は、ではゲンモ君がゆったりとお食事。

ゲンゴロウモドキ(Dytiscus dauricus
水槽の表面の傷が目立つぞオラぁ!

ふぉおおおおおおおお!!
ゲンゴロウはちゃんと脚使って餌を握って食べるのが非常にカワイイのです。
萌えポイント高し。

一方そのころ、本州水槽では

ド=ゼウ
口閉じて可愛さアピールしてんじゃねえぞ

ゲンゴロウの同居人のド=ゼウ君が大暴れ。

一方そのころ、南方系水槽では。

/ほわあああああああ!!!\

何 個 体 い る ん だ よ
どうみても過密飼育ですこれ考えなきゃですね。
というかコガタノ君はなんでそんなにカビてるんですか。トビイロ君とかモンジ君はしっかり甲羅干ししてカビてない子がほとんどですよ。甲羅干し出来るところは用意してるんですけどねえ。

この時すでにゲンモ君は...

/ほとんど食べてしもた\
にしてもゲンモ君脚長くてスタイルいいですね。
泳ぎ下手だけど

その間にも南方系水槽は...

/どぅうえええええ!!!\

増 え た。


というわけでこの南の島で採れたやつら水槽は見てるこっちは楽しいんですけどゲン達への負担が大きそうです。ちょっと考えます。

シメは久々の登場のモンジで。

戦い終えたモンジ君


マジモンジィィィィ!!!

2019年9月28日土曜日

鳥が楽しくなってきた

ヤマガラ(Poecile varius

モズの声があちこちから聞こえまくる時期になりました。
鳥が面白い季節になってきてウッキウキ。小学生
写真はどこまでもカワイイヤマガラさん。ドングリ咥えてますね。

2019年9月21日土曜日

G阜珍道中 夜叉源五郎編

わが国には、種の保存法という法律が存在します。これは大雑把に言ってしまえば、国内希少野生動植物種に指定されている種の個体の取り扱いの規制や生息地の保護を推し進めるための法律です。指定されると、採集はもちろん、販売、譲渡、輸出入等が原則禁止されます。
そんな国内希少野生動植物種に指定されているゲンゴロウは日本で五種。

  • マルコガタノゲンゴロウ
  • フチトリゲンゴロウ
  • シャープゲンゴロウモドキ
  • マダラシマゲンゴロウ
  • ヤシャゲンゴロウ
以上の五種です。全員とんでもなく魅力的で心躍る名前ですね。
ゲンゴロウ関連、生息地などの情報はネットなどに流していいものでないことはどう考えても明らかですが、唯一、ヤシャゲンゴロウだけは、生息地が大々的に公表されています。というか、そこにしかいません。今回は、あくまで生息地が大々的に公表されているとして、こちらのブログでもヤシャゲン見てきたぞ!記事を公表いたします。
ヤシャゲンは、平成八年にゲンゴロウのなかでは最もはやく国内希少野生動植物種に指定を受け、その後平成十七年に保護増殖事業計画が策定され、生息地のある福井県では域外保全として繁殖に挑戦もしています。

そんなヤシャゲンの生息地は、福井県と岐阜県の県境、(福井県ということになっているらしい)標高1099mに位置する、夜叉ヶ池という池です。
ここは過去に干ばつから村を救うために娘が身を投じた(龍となり)という伝説が残る池で、池のほとりには神社も存在します。そんな夜叉ヶ池はヤシャゲンの世界唯一の生息地としてゲンゴロウ好きの僕にとってもいわば神域であります。

その神域への挑戦権を今回のG阜遠征で手に入れたわけです。夜叉ヶ池にたどり着くには、それなりの登山が発生します。MAX標高300mちょっとの山しかない県に住んでいる僕には特定した辛いのではないかという不安を抱えながら登山スタート。

登山道入り口

もうちょっとヤシャゲンは実物に似せてもよかったんじゃないの...?という気もする。
 
沢渡り

結構な数の沢を渡ります。
登ったと思ったら下って…といような初心者には比較的精神にくるような登山です。

幽幻の瀧

横の解説パネルに、池に身をささげる前に娘がここで身を清めたみたいなことが書いてありました。

疲れを癒す...
アサギマダラ(Parantica sita

良い色してるなあ...

恐らく最大の難所

手前の白っぽい岩の面をに登っていきます。奥のグレーの岩壁はさすがに登りません。
あれ、これ素人が登るところじゃなくね????

岩壁を登った先からの景色

だめだ雑魚には普通に辛い。
というかこれほんとにこんなところに池なんかあんのかよ?

あ っ た わ

これが、伝説の地、夜叉ヶ池...
池の縁に木道が整備されており、近くまで行くことができます。

神域に突入

にしても奇麗な池です。水草はほとんど生えておらず、底面も砂というか砂利というかみたいな感じで、ゲンゴロウが好む環境とは思えませんが...

ヤシャゲンゴロウ(Acilius kishii

い、いるううううううううううう!!!!!
しかも数がすごいいるううう!!!

すいっすい~

まじかまじか
これがヤシャゲンなのか。
図鑑で見てて思ったけどやっぱメススジと同じじゃね...?

ヤシャゲンゴロウの解説をもう少ししますと、体長が15mm前後の中型種で絶滅危惧ⅠB類(環境省)、水面に落ちてきた虫や、弱ったイモリ等を捕食していると思われ、見た目はメススジゲンゴロウに酷似しています。最初はメススジの亜種として記載されましたがその後独立種として記載されています。メススジとの違いとしてヤシャゲンはメスでも上翅に溝が認められないという点が挙げられます。産卵は朽木のくぼみなどに行われるらしいです。あと飛んだという報告もないとか。(現地の看板より)
この池には、本来流水性のゴマダラチビゲンゴロウがなぜか生息しているという話は前から聞いていましたが、数は少ないながらほんとに観察できました。(双眼鏡で池をめっちゃ覗きました)にしてもヤシャゲンやゴマダラチビの存在はほんとに不思議です。ゴマダラチビもいずれヤシャゴマダラチビとかって名前がついたりする日がくるかもしれません。
この池の他の生き物は、アカハライモリや、モリアオガエル、トンボ類などで、魚類は生息していません。

我々が登山した日は日曜ということもあって登山勢とかなりお会いしましたが、池のほとりから、「ほら、ヤモリいっぱい泳いでるよ!!」という声があったり、

ヤモリが泳ぐ...???

少しお話をした登山勢との会話で。
登「なんかいます?」
僕「ヤシャゲンゴロウ、いますよ(目キラキラ)」
登「あー。(なにいってんだこいつっていう目)なんかさっき足の生えた魚みたいなの泳いでましたけど。

足の生えた魚…???
何故スズキなのか
違うだろーーーー!!!!
いや、それ、

アカハライモリ(Cynops pyrrhogaster

だろーー!!!
後者の、肢の生えた魚ってのは、モリアオガエルの肢が生えた幼生かもしれないですね。

せっかく登山して自然と触れ合ってるんですから、イモリは分かってほしいものだと生き物好きとしては思います...登山って山登りながら生き物や植物を見ながら登るもんじゃないんですか…?いや僕はそっちの業界事情はしらないからアレコレ言えないですけど。(僕の中ではそういうもんだと思ってますが。)というか登山やってんのにイモリわかんないのかっこわるくない?

先ほども言った看板。

うおおおおい!!学名の表記がお粗末だぞ!!
種小名の頭文字が大文字になってるし、記載者名が斜体になってる??

こういうところは細かくてもしっかりやってほしい気もします。せっかく普及啓発するんだからさあ。

というわけでヤシャゲンレポートでした。とっても神秘的な池でしたよ。ゲンゴロウ好きなら一度は是非。夜叉ヶ池がこのままの姿で、ヤシャゲンをはじめ生き物たちが暮らせる環境を残していけるようにするのが我々世代の責任です。最後にお気に入りの一枚を。

ヤシャゲンピンチ。




ヤシャゲンに関する参考文献:森正人,北山昭「改訂版 図説日本のゲンゴロウ」2002年(文一総合出版)


2019年9月20日金曜日

G阜珍道中 ダイジェスト

A美O島から帰ってきた翌日、G阜在住の知人の案内のもと、G阜県内で遊んできました。
日程の設定が狂気の沙汰
勿論生き物探しですけどね。同行者は二人でG阜の案内人と、僕含め計4人で珍道中。
僕の目的はとあるゲンゴロウを拝むためでした。その記事は別にこの後特集を組むので、本記事は、それ以外の生き物をダイジェストで紹介していく記事です。生き物のラインナップがいつにも増してカオス。

オニヤンマ(Anotogaster sieboldii

道端のクッソ浅い水たまりで産卵してました。

石の裏ひっくり返したらすんげえの出てきたのでミミズをあげてみんなで観察しました。

クガビルの類。ヤツワクガビル(Orobdella octonaria)かな?
ミミズを食ってる側です。

クガビル、色といい、サイズといい化け物ですね。
伸びたら20cmはゆうにありました。
つい見たくなる謎の力を持ち合わせています。
これが巨大化して人襲うC級パニックホラー映画希望

下のこやつも石の下から出てきたらしい。

ミヤマダイコクコガネ(Copris pecuarius)

おおおおお!でけぇ!かっけえ!!
ちなみに、シカの非常に多いエリアです。そういうことでしょう。 

続く石の下シリーズ。

ヤスデーズ。

同行した多足屋によると、ババヤスデの類らしいです。ババヤスデにはミドリババヤスデという名前の奴がいるようですが、(多分でかいやつどっちも)どうも、種群として扱われているらしく、多足界の闇の深さが伺えます。
にしてもこりゃかっこいいですねえ。

カエルさん。

ナガレタゴガエル(Rana sakuraii)のハズ。

標高は数百メートルでそこまで高くないし、後肢の水かきが発達してるしで(別写真で確認しました)まあナガレタゴだと思われます。間違ってたらご指摘よろしくです。

ニホンザル(Macaca fuscata)

お、サルやんけ。僕もチンパンだからな、交信しておこうかな。
にしても僕は、哺乳、特にサルの類に関してあまり興味がわきません。
ヒトに近いからでしょうか。異形が好きなのはあると思います。

アキアカネ(Sympetrum frequens

地面に落ちてたヘビは...

ジムグリ(Euprepiophis conspicillatus
よさげな位置において撮影しました。ごめんねジムグリ。

ダイサギ(Ardea alba

ダイサギさん、何かを狙ってますね。
林道にモフモフ物体。

ニホンカモシカ(Capricornis crispus

めっちゃ見てくる...

当ブログにしてはやけに哺乳成分が多めですね。
にしてもクガビルとカモシカが同じ記事に出るブログはそうそうないのでは。

ヤマカガシ(Rhabdophis tigrinus

シマヘビ(Elaphe quadrivirgata

うっひょおおおおおおおどっちもかっちょええええええ!!
ヤマカガシのこの幼蛇の鮮やかさイイね!
シマヘビは目つきが最高。

池のほとりにアキアカネとは違うトンボがいたので採りました。

ネキトンボ(Sympetrum speciosum

ネキじゃん!イーネ。
翅の付け根が黄色くて、しっかり根黄トンボしてますね。

以上でダイジェスト終了。果たして目的のゲンゴロウとは。乞うご期待。


第三回A美O島訪問 五日目&六日目

はい、フルで動ける最終日の記事です。その翌日の発つ日も一緒に。

朝はやっぱし鳥見に限ります。

ルリカケス(Garrulus lidthi)

はい、やっとルリカケスとわかる写真が撮れました。
え?わかんねえって?素晴らしい写真でしょ。どこが?

モズっぽいのいない?みたいな話になって覗いたら、

亜種シマアカモズ(Lanius cristatus lucionensis)

アカモズぅ!!この島では初見です。

木に止まる猛禽発見。

ツミ(Accipiter gularis)のハズ。

一瞬アカハラダカかとも思いましたが違うようです。なんにせよハイタカ属のかっこよさは異常。

アマビコヤスデ属の一種(Riukiaria sp.)
鳥から突然の多足

このヤスデ、個人的には滅茶苦茶好きです。行くと一回は見たいです。比較的南のものらしいですね。去年の九月に来た時見た個体は、体節の後縁には黄色いスジは入っていなかった気がするんですが別種でしょうか。
(ゲンゴラー向けにいうと、今回の個体は体節の黄色の縁取り方がゲンモの胸部っぽい感じですが、去年の個体はナミゲン的でした。ということです。わかり辛いよ。

オキナワキノボリトカゲ(Japarula polygonata

ちょーかわいい~
 感想はこれでいいのか筆者よ。

夕方、川で遊んでいたら、岸辺に水草が生えていたので見てみると、何やら白黒のオサレな水昆がちょろちょろしています。
見つめるだけで目が疲れますが、もしや、これは!!!
アマミコチビミズムシ(Micronecta japonica

水草にめっちゃついてますね。

エグリタマミズムシかと思った方、残念でした~ は?
名前の通り、A美諸島にしか生息しない水生カメムシで、2mm以下と極小ですが、白と黒のコントラストが非常に美しい種類です。

暗くなってきたのでライトで照らすと...

?! ?! ?! ?!

め ち ゃ く ち ゃ い る じ ゃ ね ぇ か 。
なかなかにいい出会いでした。

ここから夜の部。

路上のカエル。

ヒメアマガエル(Microhyla okinavensis

このあと飛んでいきましたが、一回で飛ぶ距離が半端ねえ。足の筋肉どうなってんだ。
最後のカエル写真はこいつで。

アマミイシカワガエル(Odorrana splendida

やっぱ奇麗だなあ(しみじみ)
この島は世界遺産に来年登録される予定ですが、登録をゴールにするんじゃなく、その先を考えて、登録はあくまで過程として、この生き物たちを保全していってほしいですね。島民の皆さんが嬉しい遺産登録になるといいですね。何らかの形で協力できたらいいな、と思う所存。発信ならするぞ!
湯湾岳のノネッコとかどうすんだ。あいつ目の前でカエルっぽいのくわえてたぞ。

最終日、空港へ移動中、海にうっすらとですが虹がかかっていました。


この島のファンとして、応援はしていきたいですね。
世界遺産登録されれば、人が爆増するでしょうし、規制も強まる気がしますから、虫屋として来ることは落ち着くまでしばらくないかもしれませんが、ルリカケスとかヤマシギとかイシカワとかオットンとか見たくなると思うんで近いうちに来ると思います。
その時はまたよろしく。

2019年9月19日木曜日

第三回A美O島訪問 4日目

4日目突入。この日は朝から鳥メイン。

朝イチでこの島最大の水田地区へ。

亜種リュウキュウヒクイナ(Porzana fusca phaeopyga

逆光だけどなんとか証拠は。いいですね~。朝日に照らされる田んぼとヒクイナってのは。
もう一枚、別種の証拠を。

シロハラクイナ(Amaurornis phoenicurus

フロントガラス越しなのでひどいですが道路横断するシロハラクイナさん。
後ろの毛玉はヒナですね。かわいい。

セイタカシギ(Himantopus himantopus

セイタカさんの圧倒的なスタイルの良さは何回見てもいいものですね。スリムとかいうレベルを超えた。

リュウキュウアサギマダラ(Ideopsis similis

リュウキュウアサギのこの水色。絶妙です。ほんといいわ。日本産のちょうちょの中でもトップクラスの美しさだと個人的には思います。

某漁港の芝生になにか降りていないか探しました。


おお、セキレイか…ん?

ツメナガセキレイ(Motacilla flava

つ、ツメナガさん!!!!
違和感しかなかったので焦ったらこんなのしか撮れませんでしたが、証拠になるのでおーけー。
いや~いるもんですね。まあいてもなにもおかしくはないですからね。めっちゃ焦ったけど

漁港の隣の海岸へ。
あーなんかトウネンとか、ムナグロとかいっぱいいるなあ。
ここから一緒に行ってた同行者ファインプレーが炸裂。

ヒバリシギ(Calidris subminuta
で、合ってるよね子の写真の子...
写真を見返しててどれがヒバリだったか自信をなくす男

おおおおおおおおおおおお!!!!
しれっといるけどヒバリシギじゃん!!
コアオアシシギ(Tringa stagnatilis

あーい!!コアオぉ!!
コアオアシシギのフォルムとか色も結構好きです。

左ヒバリシギ、右コアオアシシギ

個人的にはやけに豪華なツーショット。


ムナグロ(Pluvialis fulva

他にいたのは、ムナグロ、ダイゼン、トウネン、キョウジョシギ、ミユビシギ、メダイチドリとかそのあたりです。もう全員かわいいから困っちゃうねまったく。

~夜の部~
三日目の記事でお見せした、ヒメフチトリゲンゴロウの幼虫ですが、成虫の画像がこの日撮れました。全ゲンゴラー待望

ヒメフチトリゲンゴロウ(Cybister rugosus)
背中にカワコザラ(貝)らしきものを四つくっつけてますね。

Fooooooooooooooooooooo!!!!
かっちょいいねえええええええええええええええ!!!!!
ヒメフチの詳しい記事はおそらく三月に採集可能な場所で採るのでその時に書きますが、みての通り、大型種、奄美 訂正:種子島以南に生息する南方系で、ナミゲンと同じ属です。成虫のサイズは30mmぐらいになります。
三日目の記事でも書きましたが、この島では条例で採集は禁止されていて、掬うことはできません。環境省カテゴリで絶滅危惧Ⅱ類(VU)指定と状況は深刻で、他のゲンゴロウ同様着実に数を減らしています。条例で本種はこの島では守られていることになっていますが、果たしてこの生き物のことを知っている人間が島の内部外部含めて何割いるのか。指定するのはいいのだけど、そこから先に進んでいるのか?指定して保護した気になって終わっていないかは非常に疑問なところです。個体数が回復した場合、規制の解除も視野にいれて保全をお願いしたい。島内外の人間に普及啓発して認知度を向上するということも最優先に行われるべきです。布教は僕も協力するから!!これはヒメフチだけじゃないけどね。

言いたいこといいました。四日目、完。