前回の投稿からしばらく空いてしまいましたが、年内最後の更新です。
IROMT の話、まだ終わっていませんが今回はいったん振り返り。いやーーまさか未知のウイルスと人類が闘う年になるとは思っていませんでした。お陰で三月末に予定していた諸々の遠征が中止になり、キレ散らかしておりました。こちとらストレスからなのか帯状疱疹出たんやぞ
ともかく、そんな一年でしたから基本的には近場を見直すという年になったわけです。下火になったタイミングで少し遠出もしましたけどね。幸いこの趣味は密にはなりえない場所で黙々とやることになるので、近場であればあまり自粛する必要はないことがほんとに助かりました。(勿論近場での話ですが)フィールドに出ることさえ封じられていれば精神が崩壊し人でなくなっていたかもしれません。今年一年は生き物をやっていてよかったと心から思える年であったことも確かです。それから今年は水生半翅の沼にがっつりハマった年でもありました。それまで水生甲虫がメインで、半翅は認識はしてるけど「あんまり手ださんとこ。」だったのですが地元の水生昆虫を全般的に見ていたらまあこの半翅が面白いわけです。特にアメンボと名がつく虫を追っかけておりましたが幸運なことに今のところちょっとここには大声で書けないような出会いがあったりもしました。そんなわけでこの記事では嬉しかった生き物との出会いをごく簡単に振り返ります。
虫だけでなく鳥からも一種いきましょう。
オオカラモズ Lanius sphenocercus |
コロナがちらほら国内でも出始めたころでしょうか。割と近所にオオカラモズが入ったという一報を聞きつけ見に行きました。カメラマンも沢山いるという前情報で普段はあんまりそういう場所には行きたくないタイプですが、なにせ相手が図鑑で憧れていたオオカラモズということもあり駆けつけたのでした。その大きさとセンスが良すぎるカラーリング、そしてなによりもカッコよさに感動でした。
これ以降クソコロナのお陰で地元の水場を見つめなおす機会がかなり増えます。
オオミズスマシ Dineutus orientalis |
まずはえーー!!近場にいたんかい!!というオオミズスマシ。春先に見つけた水場でしたが、よく見たら水面をくるくるするなにかがいたわけです。ミズスマシの仲間は減少中ですし、ほんとに徒歩五分ぐらいのところにいるというのは嬉しい限りでした。繁殖チャレンジしましたがエサ問題でうまくいかず。来年はリベンジしたいところです。
エサキアメンボ Limnoporus esakii |
こちらも嬉しかった地元の虫。エサキアメンボです。種の存在自体は知っており、前々から見たことのある種でしたが地元で見つかりじっくり見てみたら恐ろしくカッコイイ虫であることに気付いてしまいました。結局この夏地元からは二か所産地を見つけることができました。
遠洋性ウミアメンボ達 |
そしてこちらは今年イチの出来事と言っても良いと思います。県内での遠洋性ウミアメンボ三種のコンプリートです。大量に漂着していたことも嬉しかったですがなによりここには流れてきているだろうという読みが当たったことが嬉しかったです。当時の超ハイテンション記事はこちら
オウサマゲンゴロウモドキ Dytiscus latissimus |
夏にはふれあい昆虫館にもお邪魔しました。オウサマゲンゴロウモドキをはじめとしてスジゲンゴロウやタイワンオオミズスマシ、トゲアシアメンボ、マルコガタノゲンゴロウなどマニアックすぎる展示が大変に刺さりました。オウサマゲンモはめちゃくちゃカッコイイし。次はマスクなんかしなくても行けるタイミングで行きたいと思います。当時の記事はこちら
コバンムシ Ilyocoris cimicoides exclamationis |
タカラナガレカタビロアメンボ Pseudovelia takarai |
最後はギリ滑り込み感があった某所への調査同行。知人が偶然採ってきてくれてからというもの一目惚れしたタカラナガレカタビロアメンボの採集が実現。この上なくカッコイイカタビロを採集でき幸福なり。
という一年でございました。思い通りにいかないことが多々あったことは確かですが、いかに自分が地元の水生昆虫を把握していなかったのかということを痛感した一年であったと思います。また今年は一人で採集も多かったですが、お誘い頂いてフィールドに出たこともありました。来年もコロナ的にどうなるかはわかりませんが、機会あれば誘い誘われで宜しくお願いいたします。また当クソブログを覗きに来ていただいたすべての方に感謝いたします。ありがとうございました。それでは皆様良いお年を。