2021年12月26日日曜日

修行

 先週、ダンゴウオを記事にしました。その際にまた来週とある虫を紹介しますわみたいなこと書いたのでそいつの記事です。


クロコブセスジダルマガムシ
Ochthebius granulosus 

その虫はこちら。クロコブ君。関東東海の海辺、岩礁域に生息します。もともと先週はダンゴウオメインだったので、こちらは深夜で真っ暗だったし、採り方もいまいちわかっていなかったのでダメ元で探してたんですが、同行者が開始十五分ぐらいでみつけちゃったので、途中からダンゴウオそっちのけでこのクロコブを探していました。んでこいつ、なんとなく生体白バックの解像感から小さそうな気はしますが、案の定1ミリ台の体長です。


スケールバーは1.0 mm

せっかくなのでしっかり撮りました。体表面に塩(?)がついていますね。
にしてもちっせえんじゃ。ちっせえの。んで基本的にまあ動いていないし、岩としっかり同化する色だしで、見つけるのはまあ難しかったです。しかももいる場所が、潮上帯なんだけど適度に湿っていて、藻類がちらほら生えてるオーバーハングした岩の隙間とかいう限定的な場所すぎて気が狂うかと思いました。もとから狂っているとかいうな



よって採集時はこんな体勢でやってました。膝がいてえ。ただでさえ虫採りが下手、さらにダルマガムシに至っては全然詳しくないので、ほんとに厳しかったです。これを最初に見つけた同行者は天才だと思います。変態です
んで昨日、明るいうちにやりたいなと思って、別の産地で探してきたんですが、先週とは別の同行者が二匹ゲット。環境はやはりある程度湿っている岩盤にできた溝で、これも岩盤に人間が張り付いて昼間からヘッドライトで溝を照らして採集するというどう考えても不審者な絵面で採集しました。普通に海に遊びに来ていた一般の方から我々を見て、「何?地質?」や「え、コワ…」という声が聞こえてきていました。まあ無理もないかと思いますね。冬でも探せば採れるこの虫…修行にいかがでしょうか。僕もホントに自分の採集のヘタクソさを実感する虫でした。精進します。

2021年12月20日月曜日

3年ぶり

 


三年ぶりに真夜中の磯に飛び込んでダンゴウオ観察をしてきました。僕は途中から某虫探しに夢中になってしまったため同行者の皆さんが掬った個体を撮らせてもらいました。合計だと5だか6だか採れてたのかな?その僕が探すのに熱中してしまった某虫に関しては来週詳しく書こうと思います。とりあえず今回はダンゴウオ白バックを載せるだけの手抜き記事にします。なお今回採集した個体はリリースしています。

赤系


茶色系


黄緑系


ベージュ系


深緑系

全員かわいいな…なんだこの生き物…
最後にお気に入りの一枚を。

どこ見てるの…?

んんんんんんんんんんんんんんんんんんんん
ちょっと口開いてるのがたまらねえんですわ。寒い中みんなで磯を徘徊して正解だったかもしれません(僕採ってないけどダンゴウオ)

2021年12月12日日曜日

全部おんなじ…じゃない!

 琉球の浅い植物わっしゃわしゃな湿地で採れる黒いガムシ三種を並べたいという欲に負けて作りました。どんな欲だよ。


ヒメタマガムシのみ別属です。(ヒメタマはヒメタマガムシ属で、他二種はチビマルガムシ属です。)サイズ感はだいたいこんな感じ?って作っています。つまりミナミチビマルが一番小さいです。ヒメタマ、ミナミチビマルともに数年前に初めて国内から記録されたばかりです。全員カワイイのが最高です。ヒメタマガムシはタマガムシって名前についているのであの泳ぎをするのかとか勝手に思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。いずれも冒頭で述べた通り水草の多い浅い湿地から得られるようです。与那国ではヒメタマとミナミチビマルが同所的に得られていますし、なんなら3種まとめて採れるところもありそうです。

この三種、ちょっとまたヒメタマの腹部の毛とかチビマルとミナミチビマルの交尾器の写真とか点刻とかの良さげな画像が撮れたらもう少し詳しく書きたいです。追記するかも。

2021年12月5日日曜日

最近のカタビロ飼育事情

 以前、この記事でカタビロの飼育についてにちょろちょろ書いたんですが、ここ最近は以下のようなセットでほとんどの種を飼っています。というかこの方法に移行中です。

奄美チャイロ飼育容器


以前より水位がかなり低くなっています。ティッシュを下に敷いて、びちゃびちゃになるまで濡らすだけです。この方法だと定期的に水気を補充するだけで、水換えという概念がなくなるので、メンテナンスも楽です。ティッシュがめちゃくちゃ汚れてきて気になるようだったらティッシュだけ交換すればいいですし。あと経験上、離島とから持って帰って来て疲れている連中は水位がありすぎると溺れて死んでしまうことが多々あったので(アマミオヨギとか全然うまくいかない)なんとなくこっちのほうが成績が良い気がします。
繁殖に関しては基本的には普通に産んでくれて普通に孵化する印象です。なんならイリオモテだの染み出し生息勢なんかはこっちのほうが自然に近いかもしれないですしね。
まだこちらも移行中なので何とも言えませんが、「このやり方だと産まねえ!!」とかってのがいたらお伝えします。というかいたら教えてください。有識者~